第2話

学校
1,669
2022/11/23 22:52 更新
 わいわい、がやがや。


 教室内は"席替え"で騒がしくなっており、級長の私と副級長のショッピ君が教卓の前にいた。
syp
煩いっすね…
あなた
あ~。まぁ、そうだね。後は席替えるだけだしね。
 私は前列だと指定できるということから、通路側の一番前を選び、ショッピ君はその隣を選んでいたから変わらない。
syp
ほら、皆早く動いてください。
LHRで終わらなくて帰りの会にもやったんですから…。
早く帰りたいんやけど。
モブ
はーい!
 ショッピ君はクラスで一番顔がいいとか言われてるし、そんな彼を好む人も多いから、彼がそう言えば案外簡単にクラスメイト達は動いた。

 しっかりしてるし周りを見てサポートできるし、副級長なのに正直級長の私より級長してる。
あなた
(まぁ、私は誰も手上げなかったのと内申点欲しさだし)
 そう思っていると、隣に座ってたショッピ君が私の腕を触る。
あなた
何?
syp
いや…今日、部活あるけど…朝晴れてたのに天気悪いんで。
傘とか持ってるのかなーって。
あなた
あー…折り畳み傘は持ってるよ。何で? 忘れたの?
syp
いや…ちゃんと持ってきてるで。
ただ、忘れたなら貸そうと思っただけや。

 そう言って、ショッピ君は動いてる皆へ視線を戻した。
あなた
あぁ…ありがと。
 そう言ってぽんぽんとショッピ君の頭を一瞬だけ撫でた。
 ショッピ君は仲間に対して心配性なんだよな…。よく寒くないかとか聞いてくるし、用事もないのに話しかけてくるし。…私がどんくさいせいもあるかもしれないけど。


 私は基本的には、皆と距離を置いてるし、話しても一線を置いてる。だから皆私とは距離感が掴みにくくて余り近づいてこないのに…。

 ショッピ君は私がどんな対応しても自分のペースでぐいぐい来るから、諦めてしまった。
あなた
(まぁ、これぐらいの距離感なら人魚だってばれそうなことはされないでしょ)
 本当は私だって友達が欲しいし、ぎゅーできる程気を許せる友達も欲しい。
 だけど、小学生の頃とあるクラスの人気者がたった一度の嫉妬で周りから蔑まれるようになったのを見てから、信頼がある人間でも一瞬裏切られるのに人種が違うなんて絶対裏切られる、と思ってから隠すようになった。


 放課後になって、部室に行こうとすると横にいつの間にかショッピ君がいた。
あなた
うわっ
syp
毎回吃驚しないでもええんちゃうw?
ってか、何で背後は気づくのに横は気づかへんねんw
あなた
…、もぉ。先行くから。
syp
も~拗ねんでええやん、一緒に行きましょw。
あなた
…。
 早歩きで部室に行くが、身長差があるせいで普通に横を維持してくる。
 時々いじってくるのほんとやめた方がいいと思う。まあ知ってる人いじってたら私も参加はするけど。
モブ
ん。おはよ、今日も来たんだね。
あなた
あ、部長。おはようございまーす
syp
おはようございます
モブ
ショッピ君!
昨日の試合見たよ~
 ショッピ君はサッカー部も兼部していて、基本サッカー部を優先してるらしい。
 私は時々しか行かないけど、確か特定の曜日は来てるんだとか。
あなた
(試合…?)
syp
まぁ…コネシマ先輩の方が注目は浴びてましたけどね
モブ
1年エースじゃん! コネシマ先輩は2年なんだし…w
ほんと負けず嫌いだよねぇw
 なんて話してるのを横目に席についてパソコンを触る。
 と、ショッピ君が隣に座ってパソコンを起動し始めた。
syp
あなたは何するん?
あなた
…。技能
 私達のやってるワープロ部では、速度か技能しかなく、私とショッピ君は速度がどちらも1年で10分に1000文字超えで1級もとってるので、技能を練習している。

 ただ?? ショッピ君同時にプログラミングとかの情報処理の検定もとろうとしてるのほんとにすごい。


 最初はライバル心があったけど、もう諦めてしまった。
syp
…そうだ、あなたも一緒に勉強する?
あなた
…え、何の?
10分をタイマーではかっているのに、突然そう言われて動きが鈍る。
syp
プログラミング。俺なら基本的なのは教えれるし。
あなた
あのー流れ図とかトレースでしょ?
えぇ…何で…?
syp
教えた方が身につくタイプなんで。
それに、あなたも検定いっぱい取ろうとしてるから。俺が教えたろうかなって。
あなた
うわ…。…とりあえず今はいいや。私今回技能以外にも簿記もとろうと思ってるから。
 なんて話しながら部活動をしていると、5時半になって先生から帰るように言われた。
モブ
あなたとショッピー、まだタイマー終わってないみたいだし、2人で戸締りしてくれない?
syp
あぁ、わかりました。
あなた
えー。いいですよ。
モブ
えーって言うからダメだと思ったわw。
じゃあ後よろしくな~。お疲れ様ー。
あなた
お疲れ様でーす
syp
お疲れ様です


 ピピピ、ピピピ
あなた
よしっ! できた!!
syp
じゃあ採点の間戸締りしとくわ
あなた
ショッピ君は採点しないの?
syp
俺は大会問題じゃなくて検定の過去問で家でもできるから。
 そう、私がやっていたのは、満点どころか最後までほぼ終わらせられる人いないだろってレベルの大会問題。大会問題の過去問は学校の物なので持ち出せないし…。
あなた
おっ、100点超えた~。
ショッピ君手伝うよ。
 そう言ってバッグに荷物を入れて、ショッピ君が戸締りをしていたので全てのパソコンを落とし椅子を中に入れる。
syp
あ。ありがとう


 そうして荷物を持って外に出れば、窓の外から見えていたが、大雨が降っていた。
syp
うわー…やばいぐらいの大雨やな…。
あなたは親呼ぶん?
あなた
いや…親、今日仕事で遅くまで帰ってこないから…歩き。
syp
へー、なら今日も途中まで一緒に帰りましょ。もう暗いですし。
あなた
えぇ…まぁ、いい…けど…。
 そう言って折り畳み傘を広げて校舎を出た。ショッピ君は傘を持っている。
あなた
(こんなことなら、今日も暑がらずにちゃんと防水タイツ履いてこればよかったな…)
 足の4分の1程度が濡れると徐々に鱗模様が出てきて、半分が濡れると完全に人魚の外見になるから、靴が濡れる程度は大丈夫。

 あっても鱗が出るぐらいだろうけど、ちょっと暗くなってきてるし大丈夫だろう。

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