無一郎side
ここ最近週1位のペースで
しのあに会いに来ている
しのあはカナヲより根本的な
才能はないかもしれない
でも、その分しのあには努力の才能がある
そう僕は思っている
努力はそう簡単に出来る訳じゃない
継続して毎日やるのは
大変で
辛くて
楽しくないから
しのあは僕が来るとき何時も素振りや走り込み
をやっている
凄く負けず嫌い何だなと思った
この事は多分僕しか知らないだろう
直接しのあにカナヲの事を話しているのは
多分、僕だけだから
今日はストレートにきつく言葉をぶつけてみよう
カナヲみたいに何かしら心に変化があるかもね
その時しのあは丁度よく休憩に入っていた
しのあは硬化を投げて話すか話さないか決めるから
裏が出ると本当に話してくれない
今日は表だったみたいだ
分かりきったことを聞く
自分が同じことをされていたらと考えると
結構辛いなと思った
しのあは自分が努力沢山している事を
誰にも言わない“少し”そう言って自分を低くする
これ位当たり前、自分は努力が足りないから
カナヲより劣っている
そう考えているのだろう
本当はここで、
頑張ってるね
凄いね
そう言って普通の人なら励ましているだろう
でも、炭次郎の言葉で響かなかったなら
そんなので、心が開く訳が無い
だから僕はしのあにきつく当たる
自分の意志で僕が言ってる事に意見した時
それが心を開く鍵になる
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!