数日後。
私は95期の皆さんと合同稽古の仕事で再会。
ずんさんが手を振る。
その瞬間、背後からヒュッと悲鳴が上がった。
皆さんすごく騒いでる。
しかし、この髪を切ってくれたのはれいこさん。
自慢したいけど、その真実を言うわけにはいかない。
ずんさんが私を覗き込む。
帰り道。
私と並んで歩きながら、れいこさんはポツリと呟いた。
ちょっと意地悪く言うと、れいこさんは視線を逸らした。
その一言が胸に落ちて、足が止まる。
れいこさんも止まり、手を伸ばして私の頬に触れた。
静かな声。
でもどこまでも深い想い。
私は小さく笑って、れいこさんの手に自分の手を重ねた。
れいこさんは、
誰にも見せない顔で少し照れたように目を細めた。














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。