ある日の夕刻だった。
いつものように光一様と城の食堂に向かう。
朝食と、昼食は、怜香様が、持ってきてくれるので、夕食のみ、光一様と共に摂っているのだ。
そういう、お許しがでた。
光一様のお陰で。
と、食堂に向かう怜香様とバッタリと会った。
急につよしが吠えるので、
光一王子は、苦笑している。
まずい・・・ばれてしまうんか?
あのときの悲しそうな怜香様の顔を思い浮かべてしまう。
怜香様を、見送ると・・・
ブンブン思い切り首を振るつよしに、光一様は
そう言って優しく剛の頭を撫でるのだった。
その夜、光一王子が、部屋に戻るとつよしはもう、寝ている
・・・と思ったら、突然起きて、
と、人間の姿になった。
少し戸惑いながらも、笑顔を見せてくれた
明らかに光一様の方が、位の高い王子だ。
同じ、王子でも違いすぎる
こ、今度は何を言われるんや
俺は真っ赤になってしまう。
もう、勘弁してください。
急に肩を掴まれる。
光一様の笑顔は剛王子の閉ざされていた心をいつの間にか融かしていた。
犬に戻り、眠るつよしに、光一王子は、呟いていた。
そして、つよしが光一王子の城に来てから、1ヶ月近くは経っていた。
剛王子は、光一王子が、朝早くからいつもどこへ行くのか気になっていた
あれから、毎日、朝と昼のご飯を持ってきてくれる怜香様。
つよしは、この際人間に戻り、怜香様のことを抱き締めてやりたいと思った。
ただ、頑張れって応援するために・・・
だけどやはり、そんな思いきったことはできないんや。
そして、悟兵士の元へ着き、
怜香様は、なにかを言おうとしたが・・・
あなたのその答えは・・・聞かなくてもわかるけれど・・・
しかし、そこへ
虎隊長が、すごい剣幕で近づき、
そして、ビシッと悟兵士のことを叩いた
いつもと違う・・・
悟兵士を、睨み付けると虎隊長は、持ち場に戻っていった
悟兵士が、去ったあと、怜香様は、その場にしゃがみこんでしまった
そう言いたいのに、犬の姿の俺は、そんな言葉も言えない・・・・
まさか、怜香様の口から俺の名前が出てくるなんて・・・
そう言いたいが、犬のままである。
怜香様の後についていた俺だったが、
光一様の姿を見ると・・・・
見ると、つよしは、お兄ちゃん(光一王子)の方へまっしぐら。
怜香様は、そんなつよしを、見送ると自分の部屋へと帰っていった。
つよしはというと、前々から、光一王子がどこへでかけているか気になっていたので、そっとついていくことにした。
しかし、その後ろには、黒い影が・・・・
神殿に閉じ込められているはずの虎隊長・・・・
ではなく・・・なにか、物の怪にでも操られているような彼の姿・・・
とすると先ほどの彼は・・・まさか・・・
彼の額には、黒い刻印が刻まれていた?
彼は不気味な笑みを浮かべると、つよしのあとを、ついていったのである。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。