《お願い》
今後、自分の感情が溢れ出した時に、この日記をつけること。
ポジティブなことは記さないこと。
例)まぁ、どうにかなるでしょ!など。
日付を必ず記すこと。
これは自分が死ぬまで誰にも見せないこと。
1日に何個記しても構わない。
《ご案内》
重い話が苦手ならばすぐに引き返すこと。
重い話に耐性があるならば引き返さないこと。
感情出口から外に出ること。
○年○月○日
まーちゃん、今日も元気なかったな。やっぱりなんかあったんかな。「大丈夫?」って言っても「うん。大丈夫だよ。」って笑顔で返されるばっかりやねんけど。最近、1日に1回はこの会話はしてんね。絶対、大丈夫なんかじゃないと思うわ。
ウチから見ると、まーちゃんの気持ちがシルエットだけ見えてる感じがするんよ。なんとなーく「なんかあった」事はわかんねんけど、具体的にあった「なにか」。がわからんねん。まーちゃん、誰にも言えない秘密とかあんのかな。ほんまに大丈夫かな。心の底から、マジで心配。進学する前は、外でみんなとキャッキャ騒いでたんに、今はどう?あんなに健康だったまーちゃんは誰がみても、病人みたいやねん。青白い肌に、やつれてしまった手。ウチのクラスで握力最下位を誇るウチが握手するだけでも折れてしまいそうなぐらいほっっそいねん。どう考えてもヤバい状況やん。まーちゃんに一体何があったんや?
前みたいに、さっちゃんが同級生からいじめられてるのに小学校6年間ずっと気づきませんでしたー。みたいな事には、絶対に、絶対に、なりたくない。
何を聞いても答えてくれないけど、その人の力になりたいとき、ウチはどうしたらええんかな。さっちゃんも、まーちゃんも、ウチになんも言ってくれん。ウチが悪いんかもしれん。だけど、それがほんとかはわからん。
まーちゃん・・どうしちゃったん?前はなんでも言い合える仲だったんに・・なんで、言ってくれんくなったん?幼稚園からの仲やんね?「中学生になってもよろしくね!」って言ったやんな?
ひどいやん。そんなん。ウチが悪いんやったら言ってや。そのほうが、スッキリする。こんな、「自分かもしれない」っていう妄想に、感情に、どうしようもないコレに、纏わりつかれるぐらいなら…もうウチのことなんて、いつでも捨てれる。まーちゃん、シンでもウチにまとわり付かれるのは嫌かもしれんけど、ウチも嫌やから。こんな曖昧な関係で、状況で終わりたくない。まーちゃんが真実を話してくれるまで、ウチはずっと横にいるからね。
だから、
まーちゃん。置いていかんとってや、ウチだけ。まーちゃんが居なくなったら、ウチは前みたいになっちゃうと思う。まーちゃんは覚えてないかもしれんけど、ウチは覚えてるよ。この口調をバカにされてずっと俯いていたウチに下校中、家に着くまで、ずっっと笑い話をしてくれてたこと。うれしかったんよ。すっごく。今度は、ウチがする番。やけど、ウチはこういうのはヘッタクソなんよ。だから、挨拶して、いつも通りにするしかウチはできへん。でもそれが、ウチなりの、まーちゃんの、支えかた。
無理に笑わなくてええよ。ウチはずっと横にいる。まーちゃんがまーちゃんに戻るまで。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。