第28話

第27話
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2020/10/22 15:00
大いに盛り上がった打ち上げ。
20時を過ぎた辺りで、お開きの流れになって。
クラスメイト達
香寺さん、紅橋くん、ばいばい!
クラスメイト
クラスメイト
また明日なー!
帰る方向が分かれる交差点で、
クラスメイト達に笑顔で手を振る。
凛
うん!また明日!
梨央
梨央
すっごい楽しかった、またね!
隣には、もちろん梨央が居て。
彼も、楽しんでくれたようだった。
一気に静かになった帰り道を2人、歩いて居ると。
梨央
梨央
...........今日、大丈夫だった?
不意に、心配そうな彼の声が聞こえて。
凛
え?
思わず横を向いて、その顔をまじまじと見つめる。
梨央
梨央
あんまりハッキリとじゃ無いけど...
俺の所にまで凛ちゃんの悪口っぽいの
聞こえて来たから、心配で
気付かないでくれた方が有難い事だって、時にはあるのに。
凛
.....大丈夫だよ。慣れてるから
彼は私の違和感を見逃せないようだ。
梨央
梨央
慣れて良い事じゃないと思うけど...
凛
私は大丈夫だから
最初は彼の言葉を止める為に。
梨央
梨央
でも、凛ちゃん無理して、
凛
梨央
途中からは自分自身にも暗示を掛けるように強く。
梨央
梨央
.................っ
声と瞳に力を込めれば、
梨央は不満そうな顔をしながらも押し黙る。
凛
私は、大丈夫。本当に大丈夫だから。
.......そのままの梨央で居て欲しいの。
私の為に何かしようとしないで。ね?
私なんかの為に、彼が傷付くなんて耐えられないから。
凛
ほら、お家着いたよ。疲れてるだろうから...
お風呂入って、ゆっくり休みなね
.....ずっと、守られて居て欲しいのだ。
過保護過ぎる事なんて、とっくの昔に自覚して居ても。
梨央
梨央
ありがとう。凛ちゃんもお疲れ様。
凛
.......じゃあ、また明日ね
彼が家の中に入ったのを確認して、私も自宅に帰る。
凛
.......早く寝ちゃおう。
明日も普通に学校なんだし
最初は伸び伸び使えて良いなと思った
この家も、慣れてくると1人暮らしするには広すぎて。
凛
.......んー、お風呂も入ったし...
洗い物も洗濯物も残って無いし...
案外、寂しかったりする。
凛
あっ、明日の朝のお母さんへの
連絡も忘れないようにメモしなきゃ...
誰かと居る時は感じない孤独から、身を守るように。
凛
.......よし、アラームもセットして、と
やるべき事を済ませて、布団に潜り込んだ。
凛
.....おやすみ
.............................。
___翌朝。
私にしては珍しく、梨央が来る前に目が覚めた。
アラームすら鳴る前だと言う
今までに無い快挙に、少し興奮しながら。
凛
(連絡先.......『お母さん』...)
...見つけた。
スマホから母の番号を見つけて、素早くタップする。
凛
.....................
___♪。.:*・゜♪。.:*・゜♪。.:*・゜
数回のコール音の後で。
凛
.......あっ、もしもし。お母さん?
電話が繋がり、声を掛けると。
凛のお母さん
.........凛...!大変なの。お父さんが...!
慌てふためく母の声が、耳に入って来た。

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