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第2話

プロローグ@1
51
2022/06/30 11:08
あ"ー本当に嫌な夢。
あの時からろくな事がありゃしない。
ほんと、辞めたい。

___ッ。



失敗だわ。こんなの。
___え?
ああ、なんでだ。なんでこんなにできないんだッ。
___でき、ない…?
ええ、私、もうこの子いらないわ。
___まって、よ。こんなのおかしい……!
捨てましょう
いいのか?
いいわよ、金かかるだけよ。せっかくだし、あの子達・・・・と一緒にね。
……そうだな。ったく、捨てられた奴を拾うんじゃなかったよ。
本当にね、……あ。
どうした。




まふゆはどうしましょう。



___は?まふゆ??あいつになにかするのか?……許さねぇ。


あの子はいい、これから老後にも役立つだろう。
そうね、…あ、でも、記憶はどうしましょう。こんな駄目兄弟の記憶なんか残したくないわ。
そんなの簡単だ。……おい!あなたの下の名前!
___っ、はい。なんですか…アッッ?!
ドゴッなんですか、なんて口きいてんじゃないわよ!さっさと記憶消せっていってんの!
___………え?ま、ふゆ、の?
ああ、そうだ。さっさとしろ。
___どうして……
は?あんた聞いてた?あんたらの記憶なんか残ってたら不快でしょ。
___っ、そんなこと……!
うるさいわね、……しょうがないわボソ
まふゆが言ってたわよ『みんな、嫌い。だってなんもできないし。つまんないもん。』ってね。
___

___は?そんな嘘信じられるわけ………あ。
あ………?!
っ、まふゆ……。
まふゆ
まふゆ
…、なにしてるの…?
あ、あら、まふゆ。寝てるはずじゃなかったの……?
まふゆ
まふゆ
なんか、おきちゃって…
そうか、なら寝たほうがいい。夜も遅いし……な?!
まふゆ
まふゆ
なにしてるの…、?あなたの下の名前になにしてるの、!
___っ、まふゆ!本当にあなたの一人称(僕とか俺、私など。)のことがきらいなの……?
まふゆ
まふゆ
え?
___そうなの?!
まふゆ!答えなくていいわよ!!
(まずい、このままだと………)
そうだ!答えなくてい___




まふゆ
まふゆ
うん、嫌いだよ。




___え?
まふゆ
まふゆ
きらい。お兄ちゃんも、皆、きらい。
どういう……まぁいいわボソ 
ほら、言ったじゃない。
まふゆ
まふゆ
お母さん、お父さん、この人達やだ。
___あ、あ、
ほら、消せよ!
___……ふふ。あはっ♡
?!
?!
___もういいよ、ふふ、あはっ、あはは♡

プツン、音がした。もう、いいや。もう、いい!!

『下級能力・抹消』
まふゆ
まふゆ
っ?!バタッ(眠る。)
ちょ、何をしたのよ!
あなた
消してやったの、記憶。お望みどーり♡
そ、そうなのね。ならいいわ。じゃあもう用無しね
あなた
うん、そーだね。お前等もな!
え?
あっ?!
途端、二人の周りを毒々しい紫が襲う。

さぁ、おわりだ。

『召喚』

___唱えようとした、その時だった。

どこかで、また別の呪文が聞こえた。

『上級能力・封』

その紫は、一瞬にして消え去る。
あなた
は、
あなた
(今の、何?召喚…?封…?)
あなたの下の名前は状況理解が追いつかず、目の前に眠り倒れた、家族とも言えるのかわからない3人をただただ見下ろした。

ザッ
あなた
!誰?!
藍―アイ―
藍―アイ―
………
あなた
藍、さん……
現れたのは、義理兄の、藍。
地下に閉じ込められていた彼を見たのは久しぶりだった。
初めて見たときより、威圧感がましているように感じる。
藍―アイ―
藍―アイ―
……『召喚』か。結構な能力だ
あなた
は?何言ってんの?てか、これ、どういう……。
藍―アイ―
藍―アイ―
……まぁいい。こっち来い。
あなた
……はい。(地下室……?)

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