よお。
と言いたいが、それはしばらく休みになると思う。
何故って?
敦達、武装探偵社が指名手配犯になったからだよ。
ちなみに情報源は嵌められたと連絡を私にした敦からである。
最初に、ルーシーちゃんと銀達、鈴木さん達に連絡した。
とそれぞれ、励ましの言葉をくれた。
携帯などの持ち物や通帳などの重要な物も家に置いて行き、
簡単に判明、目を付けられない(ドストエフスキーに)、尾けられないように複雑な方法で訪れ、途中で芥川と合流し、最後に私独自で作った道を駆け、
漸く、情報屋阿蘇蘭のアジトに辿り着いた。
アジトの隠しカメラで誰かに侵入されていないか確認をしてから、芥川にアジトの案内を簡単にし、一室に通して、お互い席に着く。
私も芥川も真剣な顔になる。(芥川は変わらず無表情)
私が聞いたのは逆行前のことだった。
コイツらから敦が指名手配された時は大変だったと話されたの覚えていた。
福地の本性と正体に関しては、過去を探れと前に依頼され、チラリと福地の記憶を見たことで知った。
因みにその依頼をした奴は既に福田の手によって、この世から葬り去られているため、本性についての情報は流出していない。
芥川が此処まで話したの初めてだな。
って、現実逃避して場合じゃねぇぇえ!!!!
アレが発動すると云うことは、世界的に危機状態に陥る時にしか使われない物だ。
それが発動したって、探偵社が指名手配になった件からどれだけことが大きくなったのやら。
ブラムの異能ーー吸血種は噛んだ人間を支配でき、意のままに操ることができる。
この異能の厄介な点は、噛まれた人が他の人間を噛むことで感染を拡大、急速に支配する人間を増やすことができることだ。
私はそれを知っていたため、悲鳴を上げた。
早く銀達にこの事を伝えないと・・・・。
私は思わず、突っ込んだが、芥川は無視し、続けた。
福地桜痴の異能って、武器の性能を100倍にするものだろ!?!?!?
雨御前を持たせてはダメな奴ぅぅうう!!!!!!!
次から次へと告げられる情報に私の頭は既にショート寸前だった。
机に突っ伏した私に芥川は言葉を投げかけた。
敦からも云っていた。前の時と異なる点が出て来ている。
沈黙
魔人ドストエフスキーは太宰さんと同じく、化け物並に頭が回る。
その頭脳は未来予知を持ってんのかと文句を言いたくなるほどの予測をすることができる。
いつも、このアジトにいる時や通う時も痕跡、目撃者などをしっっっっっかり確認するのも、此処を特定されんのを危惧してのことだった。
また、依頼をたまに辞退していたのも、
口の固い人限定に依頼を受けていたのも、
プライベート、仕事用を住まい、財産、ネットを別々にしていたのも、
私と私を同一だとバレないようにするためだ。
それだけ、やってて尚、バレないかと恐れるほど、ドストエフスキーの頭脳は計り知れないのだ。
芥川を道具がある部屋に連れて行く。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。