Hi!!!!!!!!!!!
私の名前は中島翔でっす!!!!!
さぁ!私は今、どこにいるのでしょうか!?
まあ、ただの公園だから、なんとも言えないんだけどね!!!!!
ただーーーーし!!!!!!!!!!
和服の少女を伴った敦と会った。
此処で察しているのでしょう。
敦と一緒にいる着物の少女ーー泉鏡花ちゃんである!!!!!!
友人曰く、鏡花ちゃんと出会ったのは原作開始の後だったはずだ。
以下略
まあ、そんなわけで、友人から凄く語られたため、泉鏡花の方も詳しいのである。
今世の情報屋で更に詳しくなったけどな。
屈んで、目線を合わせ、自己紹介をした。
視線
それも複数の。
屈んでいたのを戻す。
芥川を呼びかける。返事も返ってきた。
問題ない。
敦も気づいたのか、そう知らせてきた。
ヴーーー!! ヴーーー!!
鏡花ちゃんの電話が鳴り出した。
が、それはすぐに止み、代わりに聞こえたのは、女性の声だった。
ギャリィンッ!!
敦の伸ばした爪が刀と衝突し、不快な音を立てる。
女性が現れた。上物の着物を纏い、紅い和傘を差している。
そんな美しい女性はただ者じゃない気配をしていた。
その手には電話を持っていた。そのことから、鏡花ちゃんの電話にかけたのはこの女性なのだろう。
ザッ
鏡花ちゃんを敦の後ろに下がらせ、私と芥川は2人の前に立つ。
震える鏡花ちゃんを宥める敦を見遣り、目の前の女性に集中する。
相手に悟らせないよう、遠回しに云いながら話す。
長年の付き合いだからこそ出来ることだ。
まあ、内容に関しては、情報屋として、知っているものばかりだったけど。
ゴッ!!
芥川がシリアスな雰囲気をぶち壊す発言をした私を黙らせた。(物理的に)
滅茶苦茶痛かった。
この人、探偵社と言っちゃったよ。敦のこと知ってんじゃん。なら、私達とは無関係だと知っているはずなんだけど。
芥川が異能力を展開する。
女性は異能力を出した。
アレが、ポートマフィアの幹部である尾崎紅葉の異能力【金色夜叉】か。
森鴎外への脅し道具として、調べといてよかった。
後ろから敦に呼びかけられる。
敦と替わり、鏡花ちゃんの側に下がる。
敦は筋肉、外見を変えず、骨を虎化するという細かい操作ができるようになっており、今も1秒もかからず、虎化した。
芥川は夜叉を抑え、敦は尾崎の相手をしていた。
私の周りには黒服のポートマフィアの者達に囲まれていた。
敦は私を見遣ったが、それは一瞬だけで直ぐに尾崎のところに行った。
敦はそう自信満々に言った。
尾崎はそのことに顔を顰め、私の方へ目を向けた。
一方、私は何をしていたかというと。
私は鏡花ちゃんを左腕で持ち、右腕だけで黒服の人達をちぎっては投げちぎっては投げをしていた。どんどんと倒れている黒服の人達が増えていく。
其の動中にチラリと尾崎の方を見た。
鏡花ちゃんを溺愛している保護者である尾崎紅葉はすごい顔で睨んできていた。
十中八九、鏡花ちゃんを抱っこしているからだな。
まあ、中身が元女性だからか、全く気にしてないけどな。鏡花ちゃんも敦一択だからか、此方を全く気にしていない。
其のあたりから察してほしいものだが、初対面で早々察されるのは無理な話だな。それを出来るのは江戸川さんくらいだ。
ベンチの向こうにしゃがみ込ませ、大人しくしているように鏡花ちゃんに云う。
鏡花ちゃんは私の云う通りにベンチの陰に隠れた。
鏡花ちゃんと云う重りがなくなった。
これで思いっきりやれる。
縮地で黒服の人達に接近する。私の特技は斜道と空手だ。福沢さんまでは流石にいかないけど、多勢対一でも十分に圧倒できる。
一分くらいで全員伸した。
敦の呆れの声を然りと聞き取った尾崎紅葉は可成り動揺していた。
そりゃあね、機関銃を持った大勢の人達を無傷で伸すのは只事じゃないからな。宮沢賢治のあたりだったらできそうだけど。ただ、私の場合、完ッ全に素の膂力でだ。敦達はそれがヤバいというが、私としては怒り狂った宮沢さんの方が余程怖い。
芥川は羅生門であちこちと切り刻まれ、捻じ伏せられた金色夜叉を更に締め上げる。
金色夜叉の顔の線模様が太く歪み、本当に泣いているかのように見えたの気のせいか?
と、金色夜叉が微粒子化し、羅生門の拘束から逃れた。金色夜叉は尾崎紅葉の下に戻った。
私は此方に近づいて来る二つの気配を感じていた。
宮沢賢治の明るい声が聞こえた。
国木田さんは芥川の存在に気づくと、礼をした。敦の逆行前だったら、あり得なかった風景だ。
尾崎紅葉と国木田さんと睨み合った。
しっっっっっっぶい記憶を思い出してしまった。
事情を知っている敦から同情の眼差しをいただいた。
そこだと云われたあたりに倒れている人達を芥川に回収されていた。
と、回収された処に4人が降り立った。
尾崎紅葉は金色夜叉、仕込み刀を構えると云う完全に警戒態勢だ。
一方、私達は。
バレたか。
芥川は敦の静止も聞かず、そのまま、突っ込んでいった。
私もそのまま行った。敦は諦め、残りの2人の相手をした。
あの2人の相手をする前に尾崎紅葉へ振り返り、手短に伝えた。
鏡花ちゃんが尾崎紅葉の所にベンチの陰から駆け寄るところを見届け、私が相手をする2人に向き合った。
今話している男ーージョン・スタインベック。
長髪の男ーーハワード・フィリップス・ラヴクラフト。
だっけ?
そんな名前だっけ?前に取引先として、訪れ、面会した時に知ったのがそれだったはずだ。長すぎて、合っているかわからん。取り敢えず、名前呼びしよ。
早速、異能力を発動する。
ほう。ジョンには可愛い妹がいる。谷崎兄弟と同類だな此奴。
そして、今もタコみたいな触手を出し続けるハワードは、
此れは厄介ネタだ。
何者かって。
森鴎外から似たようなことを言われたな。
ギリギリギリギリ
ジョンの首を締め上げつつ、考える。
あの時は「知り過ぎた子供」って答えたけど、今の私は子供っていうか、もう大人の分類に入るけどな。いや、ギリ子供か?
まあ、あの時の答えは通じないか。そもそも、情報屋阿蘇蘭の答え方と同じじゃあ、駄目だしなぁ。なら、別の回答をしなくてはな。
んー。なんて言えば、
聞こえていたのか、敦が噴き出す音をした。その後、悲鳴が聞こえたから、攻撃が当たってしまったのだろう。自業自得だ。
腕を蛸の触手に変し、私を拘束しようとする。
ハワードの動きを止めた。
そして、白目を剥き、倒れた。
その横に、ジョンを放ら投げる。
それぞれ2人ずつ引き摺り(芥川は羅生門で)、一箇所に集めた。うち2人は死んでる?と疑問視してしまうほど、ズタボロだった。(全員ズタボロだが、芥川んとこの2人は特に)その2人は半死以上なため、間違いなく、与謝野行きだ。
私と敦は合掌した。
一方 上空
ヘリの中にある2人が騒いでいた。
組合のポオとオルコットである。
声が聞こえた。発源を見ると、
ヘリの窓を切り刻んで半身ヘリの中に入り、此方を見ている少年がいた。
その少年は白髪に黒のメッシュが入っている長髪を後ろで纏めている。
実は少年ーー翔は芥川に投げ飛ばせて貰おうとした。が、それだけでは足りず、敦との連携で空中で足場を蹴って跳躍し、ヘリにまで届いたのだ。
笑っていない笑顔は圧があり、ポオとオルコットさバイブレーション並に震えながら頷くしかなかった。
組合の人達が速攻で私達が伸した仲間達を回収し、アジトへ戻っていった。それをみとどけた後、敦と芥川の無事を喜んだ。
鏡花ちゃんは変わらず、尾崎紅葉の所にいた。最後に見たところから動いていないな。
鏡花ちゃんの無事に喜ぶが、すぐに真面目な顔にする。
敦の気配が強張った。が、止める動作はしない。
芥川は傍観に徹するようだ。
鏡花ちゃんは少し躊躇ったが、ポツリポツリと話し出した。
ビクリと鏡花ちゃんの肩が跳ねる。
金色の夜叉が私に刀を突き立てる。
パねぇっすわ(泣泣泣泣)
尾崎紅葉さんの顔が怒りに染まってるねぇ(震)
今、夜叉は目の前にいるのに、尾崎紅葉さんの後ろにも夜叉がいるように見えるなぁ(泣)(震)
尾崎紅葉さんが動揺した。
記憶を見ることができる。
パワーワードだねぇ。これだけでも大きなアドバンテージになるんだもの。
後は余裕、又は真剣な態度を見せれば、後は相手の考え方次第だが・・・・、これはどうなる?
私の首から金色夜叉の刀を下げた。
鏡花ちゃんの背中を叩く。
鏡花ちゃんが尾崎紅葉さんにお礼の言葉を言った。
その言葉には様々な感情が込められているだろう。
鏡花ちゃんの言葉に尾崎紅葉さんは鷹揚に頷いた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。