第3話

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2025/12/30 00:00 更新














あなたは先ほどの言葉を取り消すように、
即座に大砲を生成した。

だが、照準はわずかに逸れている。
















あなた
     …発射     










衝撃弾は、轟の横を掠め、建物の壁を砕いた。



一一 外した 。

自分で分かる。 今のは、当てられた。



轟は氷で足場を作り、一気に距離を詰める。









あなた
  ( 近っ……!? )  










心臓が跳ねる。
だから、さらに――当てない。

砲撃は派手だが、致命打を避けている。
牽制、威嚇、時間稼ぎ。

轟は防ぎながら、眉をひそめた。











轟焦凍
  ( …おかしい )  










このヴィランの攻撃は、“ 精度が高いはず ” だ。
なのに――決定的な一撃が、来ない。

氷で動きを止め、炎で退路を断つ。









轟焦凍
     ここまでだ     

あなた
     …?     










あなたは、砲身を下ろしたまま動かない。

轟は、一歩踏み出し、鋭く問いかけた。











轟焦凍
     “ なぜ手を抜いている ”     










その言葉に、あなたの肩がびくっと跳ねた。











あなた
  ( ……ばれてる )  










一瞬、脳裏をよぎる本当の理由。

――かっこよすぎて、
――傷つけたくなくて。









あなた
  ( こんなの、言えるわけないでしょ )  










あなたは、視線を逸らし、淡々と答えた。









あなた
     ……反動で、腕が痺れた     










嘘。

でも、もっともらしい嘘。









あなた
     連続使用はきついんだよ。私の個性     










腕を軽く振り、誤魔化す。

轟は、その様子をじっと見つめた。











轟焦凍
  ( 痺れ……? )  










確かに、反動のある個性だ。
だが、それだけでは――説明がつかない。









轟焦凍
     それだけか     
あなた
     それだけ     










あなたは即答した。

沈黙が落ちる。

その間も、二人の視線は絡んだまま離れない。









あなた
  ( ……見ないで )  










心臓がうるさい。
冷静でいなきゃいけないのに。









轟焦凍
     ……次は、逃がさない     










轟が構え直す。

あなたは一瞬だけ、彼を見つめて小さく笑った。









あなた
     ……それ、私の台詞     










次の瞬間、煙幕代わりの砲撃。

白煙の中で、あなたは後退する。











あなた
  ( ほんと、最悪 )  










まさかヴィランが、ヒーローに手を抜くなんて。



































煙が晴れたとき、そこに彼女はいなかった。

轟は拳を握りしめる。









轟焦凍
     ……反動だけじゃない     










確信が、胸に残る。

あのヴィランは理由を隠している。


そして、その理由が
自分に向いているかもしれないことを
まだ、彼は知らない。





















                                                                     …Next

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