第21話

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2025/12/05 08:27 更新
50個以上ある目覚まし時計がけたたましく音を鳴らす。しかし、布団の盛り上がりは崩れる気配を見せない。
ジェシカ・ブルック
ジェシカ・ブルック
バスティン~~~~~!!!起きろ~~~~!!!!
バスティン・ケリー
バスティン・ケリー
無理だ...
ジェシカはバスティンのベッドの上に登り、布団をひっぺがすべく全力で引っ張っているのだが、なかなかどうしてこの親友は力が強い。内側から引っ張り返されてまったく取れない。
ジェシカ・ブルック
ジェシカ・ブルック
食堂閉まるぞ!!朝飯抜きでいいのか!?
バスティン・ケリー
バスティン・ケリー
やだ...
ジェシカ・ブルック
ジェシカ・ブルック
なら起きろ!!
バスティン・ケリー
バスティン・ケリー
人間が朝の6時に起きられるか...
ジェシカ・ブルック
ジェシカ・ブルック
俺達は起きてるんだよ!!
バスティン・ケリー
バスティン・ケリー
それでも俺は無理だ...
ジェシカ・ブルック
ジェシカ・ブルック
無理じゃない!!いい加減起きろ!!
けたたましく鳴り続ける目覚ましに負けないようにジェシカが大声を上げてもバスティンはまったく起きようとしない。既に朝の6時半だ。
柳河実優
柳河実優
バスティン!!いい加減起きなよ!!
窓をガラッと開けて怒鳴ったのは実優。もう制服に着替えている。
ジェシカ・ブルック
ジェシカ・ブルック
実優!!
柳河実優
柳河実優
ジェシカ困ってるじゃん!!起きてよ!!
バスティン・ケリー
バスティン・ケリー
..........................................無理だ
柳河実優
柳河実優
なんなのその間は!!
ロノ・フォンティーヌ
ロノ・フォンティーヌ
バスティン!!起きろ!!朝だぞ!!
登校してきたらしいロノがフライパンにおたまをぶつけて打ち鳴らしながら起こしに来た。目が三角である。
バスティン・ケリー
バスティン・ケリー
うるさい...眠れないだろ...
ロノ・フォンティーヌ
ロノ・フォンティーヌ
起きろ!!
ジェシカ・ブルック
ジェシカ・ブルック
起きろ!!
柳河実優
柳河実優
起きろ!!
三人から同時に突っ込まれたバスティンは、再び夢の中へ誘われていった。
そして30分後。食堂が閉まった。
白鳥朱音
白鳥朱音
なんか騒がしいと思ったら、バスティンを起こしに行ってたのね
柳河実優
柳河実優
全然起きなくてさ~~
戦車の整備をしながら実優がため息をつく。
柳河実優
柳河実優
なんでああなのかな~~。
ちっちゃいころから変わんないんだよ
白鳥朱音
白鳥朱音
そういえば、ジェシカとバスティンと実優は
小学校からの幼馴染みだったわね
以前に聞いた話を思い出して言うと、実優はコクリとうなずいた。
柳河実優
柳河実優
あの二人は家が近所でちっちゃいころから
親友だったらしいんだけどね
実優が膝を抱えて懐かしそうに瞳を揺らす。
柳河実優
柳河実優
いじめられっ子で友達が一人もいなかった私に、
ジェシカが声をかけてくれて
柳河実優
柳河実優
「そんなとこにいたら風邪引くぞ。こっちで一緒に遊ぼうぜ」って...
白鳥朱音
白鳥朱音
その頃からジェシカは優しかったのね
柳河実優
柳河実優
そうなの!その頃からかっこよかったの!
朱音は「優しかったのね」と言ったのだが、実優の耳には「かっこよかったのね」と聞こえたらしいい。頬を赤くして相好を崩す。
柳河実優
柳河実優
引っ込み思案な私のこと、いつも引っ張ってってくれてね
いじめっ子に囲まれてたときも助けてくれたりして
柳河実優
柳河実優
かっこよくて頼もしくて、私なんかが隣にいられるとも思えないけど...
柳河実優
柳河実優
でも、ジェシカが幸せになるときに、
心から祝福できたらいいなって
白鳥朱音
白鳥朱音
...そうね
アモン・リード
アモン・リード
っだぁぁぁぁ~~~~~~~!!!!!
フルーレ・ガルシア
フルーレ・ガルシア
もぉぉぉぉ~~~~~~~!!!
柱にガンガン額を打ち付けているアモンと壁をガンガン蹴っているフルーレが唸っている原因は、実優の発言にある。
フェネス・オズワルド
フェネス・オズワルド
ア、アモン、落ち着いて。おでこ擦りむいちゃってるから
ラト・バッカ
ラト・バッカ
フルーレはどうしたのですか?
ミヤジ・オルディア
ミヤジ・オルディア
せっかく自分で縫ったのに靴が痛んでしまうよ
ハウレス・クリフォード
ハウレス・クリフォード
お前らなにやってるんだ?
ボスキ・アリーナス
ボスキ・アリーナス
黙ってろ朴念仁
周囲のそんなやり取りを気にも留めず、二人は悶絶した。
アモン・リード
アモン・リード
だって!!自分の恋叶える気ゼロじゃないっすか!!アタックしろ!!
フルーレ・ガルシア
フルーレ・ガルシア
あんなの見せられたら誰だってこうなりますよ!!
ラト・バッカ
ラト・バッカ
ふ~ん...ジェシカくんは実優のことをどう思っているんですか?
ラトが振り返ると、後ろに真っ赤な顔をしたジェシカがうずくまっていた。
フルーレ・ガルシア
フルーレ・ガルシア
い、いたの!?
アモン・リード
アモン・リード
いたなら言えっすよ!!
アモンに理不尽なクレームを食らいながら、ジェシカが死にかけのアヒルのような声を絞り出す。
ジェシカ・ブルック
ジェシカ・ブルック
実優...俺のことあんな風に思ってくれてたのか...
フルーレ・ガルシア
フルーレ・ガルシア
だから行きなよ!!俺もずっと好きですって言いなよ!!
アモン・リード
アモン・リード
こちとらあんたらの微妙な距離感に気づいて悶絶して
ボスキさんに枕でぶん殴られてるんすからね!!
アモン・リード
アモン・リード
それなりに進展してもらわないと殴られ損のくたびれ儲けっすよ!!
フェネス・オズワルド
フェネス・オズワルド
それ関係ある...?
ジェシカ・ブルック
ジェシカ・ブルック
いや、でも断られたら気まずいし...そういうの
言ったことないからよくわかんないし...
アモン・リード
アモン・リード
ヘタレ!!
フルーレ・ガルシア
フルーレ・ガルシア
意気地無し!!
ついていけないハウレスと野良猫と戯れているバスティンを空気のように無視して、アモンとフルーレはジェシカを罵りまくった。

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