瑠愛が退学になって美亜がわめこうが実優が入院していようが大会のスケジュールはずれない。1週間後に2回戦がやって来た。
実優の見舞いに行ってから会場につくと、対戦相手の白山高校はすでに到着していた。
白山の隊長が満足そうにうなずき、朱音と握手を交わす。感じのいい人だ。
ミレイの隣で黙っていた副隊長のスオミが顔を上げてポツリと呟いた。
今回のフィールドはスキー場だ。歩兵戦車としては若干苦手である。
朱音がそう促して進むが、白山の車輌は一向に見当たらない。
雪原を進んでしばらくすると、
足の速いクルセイダー部隊が一斉に隊列を追い越して雪原を走る。
防御力重視の重装甲を活かしてチャーチルやマチルダでフラッグ車と隊長車を兼ねる朱音のセンチュリオン囲んで守る。
T-34/76の砲弾を装填しながら指示を出すスオミの声を無線越しに聞きながら、ミレイはフラッグ車のBT-42の砲手スコープを覗き込む。
トリガーを引いて発砲し、マチルダIIのエンジンを叩き壊す。
半分ずつに車輌を分けて廃村の外側から回り込む作戦に出た聖アークロイヤルの動きを見て、ミレイはニヤリと笑った。
スオミ率いるT-34/76とKV-1が廃村の外側へルカス小隊を追って向かい、ミレイ率いるT-26とBT-42はそのまま廃村に入った。
いきなりの被害に愕然とするルカス達のマチルダIIにも白山の砲撃が浴びせられ、あっという間に集中砲火の図式が出来上がった。
ジェシカ小隊のクルセイダーは、それぞれT-26に追いかけられていた。
砲撃で他の車輌が撃破されるのを横目に見ながら、ジェシカは装填の速度を上げた。
勝鶴から転入してきてハウレス車の砲手となったさくらが、傷がつくだけでなかなか貫けない装甲に舌打ちする。
装填しながら言うフェネス。そんなことは百も承知だ。
T-26に苦戦を強いられるミヤジ達の車輌はコンカラー。火力は高いが機動力の低い典型的な重戦車である。
操縦席でゼパルが苦い顔をするが、打開策は車内の誰も思いつかないのだった。












































編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。