夢来の頬に一筋……涙が伝った。
瞳から溢れ出すのが勿体なくて……そのまま留めておきたいような、そのくらい暖かい、涙。
涙で言葉が詰まるのを、なんとかして堪えて言葉を紡ぐ。
それよりも今は、何よりも話したいことがあるから
光花さんのことをどれだけ見ても
驚くくらいの憎悪だけが見える
……それ以外は、何も、見えない
憎悪の闇と、自分自信にすらついていそうな嘘が濃すぎて
その後ろ側の本心が私には分からない
……これも、こういうのも、もし私が……読むことを怖がらなかったら、見えるようになるんだと思う、何となく……そう思ったってだけだけど。
___光花さんの心が、言いかけた言葉が、一瞬だけ見えた
「それは無理」って言おうとしていた
けど、それを飲み込んで笑っていた
___ねぇお母さん
見てる?見てるかな
見ててくれてるよね、きっと
私は、私のことを嫌だって言わないでいてくれる人を、仲間を、友達を、3人も見つけられたよ。
素敵な3人で、これからもっと仲良くなって……だから、お母さんもその姿、見ててね。
……私、絶対、あんな悲しい事は起こしたくない
それに、これは私がお母さんを悲しませちゃったことに対する償いでもあるから
___だから私は絶対、誰かに手を差し伸べられるような、そんな人になるよ
___昔、名前の由来を聞いた時
お母さん、こう答えてくれたよね
___私、なるよ
悪夢ばかり見ているような、心の中がずっと雨模様の、そんな人に私は
___雨上がりの虹と同じ色に輝く夢を見せたいから
だから……頑張るね
「 うん……夢来なら、きっと出来るよ 」
___ありがとう。

【 呪いを断ち切れぬ哀しみの剣 】水面救

【 愛を愛し偽物を偽った従者 】月夢結未愛
___その頃、幻想回星世界の表側にて。

「 ___ありがとう 」
そう言って、一人は……二人は、星空の下へと
___落ちた
【 第一章:悪夢の舞台に虹色の夢を 】Fin.












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。