第15話

十四話「答え合わせの時間」
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2026/01/22 07:39 更新
魂並こんぺい糖菓とうか
___あれ?気づいたら陽いないね
散花ちりばな葵彩あおい
あ、本当だ……
甘宮あまみや彩星あやせ
……だな











































如月きさらぎはる
……
 
___覚えているか?"5話前"を

ここは天界でもない、誰も来ることも除くこともできない、表と裏の世界の狭間、そこに漂うのは"遥か昔とある者から生まれた概念"だけ。

急に彼女はここに訪れた?……いいや、違う。










































___彼女はずっと"ここにいた"。










































物語というのは
…いや、"彼女が思い描く"物語というのは

彼女が執筆者でありながら
彼女が主人公なのである

彼女の物語は彼女が主人公だ
全員そうだろう?貴方の物語も貴方が主人公、モブAだって見方を変えれば主人公になる。

ただ、そんな"主人公"だらけの世界で、明確に"主人公"としての形が残され記されているのは、それだけの心の輝きが、光が、前を向く強さが、何かしら記されるその"理由"があるからである。

…ところで、主人公補正という言葉を聞いたことがあるだろうか。
主人公が不自然にも力を手に入れたり、都合のいい状況になったり…というものだ。もちろんこれだって一例に過ぎないが。

___彼女の描く、"彼女が主役の物語"は、正しくそれだ。

彼女は彼女の物語の主人公でありながら作者なのである。
彼女の物語の中心を征く主人公でありながら、物語の展開を決められるのだ。

___彼女にどれほど都合のいい"主人公補正"だって、あっていい。

彼女が決めた展開で、彼女が必要だと思えば
例えどれだけ不自然だろうと、絶対的な力を手にできる。___今回は、その一例に過ぎない。彼女にならクローン的存在を創り出すことも、それに違和感を持たせないことだって容易にできる。

筋書き通り
全て彼女の筋書き通りに









































___ただ、筋書き通りなのはあくまで"彼女の"物語だけで

この世界の全ての物語を司るわけではない…それが不可能なわけではないが、しようともしていない。

彼女の主人公でありながら作者、としての力は絶対的なものだが

……ここまで範囲を大きくしなければ、ここまでの力で表さなければ、そんな力

…きっと誰でも持っている。








































そして、今この空間にいる如月陽この本物だ。
同じ身体に同じ心を持つ"本物"なのだ。

___では何故、"偽物"を創り出して、更にはその"偽物"の姿で四人と関わる必要があったのか。

答えは簡単で単純だ。「 何をしているのか 」を悟られないようにする為である。

そもそも、話が上手く進みすぎではなかったか?
糖菓と葵彩が彩星と言葉と出会って、その直後にミレアムとセリニアに出会って(出会うというより襲われるの方が近いが)、四人だけが転送され、結果的にこのように仲良くなっている、というのは……あまりにも都合が良いのだ。







































___そう、これも全て陽のやったことだ。
四人の為の四人の物語の為の、"最高の舞台"を用意することにしたのだ。

…ただ、この物語の結末は決まっていない。
どんなにつまらない展開にこれからなろうと、それだけは彼女は決めない。

彼女は舞台を用意したに過ぎない

   舞台をどう彩るかは彼女の決めることではない

絵の具を用意して、
キャンバスを用意して、
筆も用意して、
___それでもどんな絵を書き上げるかは分からない。どんなにいい絵の具でも酷い絵が完成する可能性だってある。それと同じだ。

___そこにはただ一つ







































如月きさらぎはる
……
 
___彼女が、"四人の結末"に期待している事実があるだけである。
 
 
散花ちりばな葵彩あおい
(…あれ?)
 
___小さな、微かな、それでいて妙に質量のあるような、"嫌な予感"がした。

しかし他の三人はそれに気づいていないようだった。だから気付かないフリをする…気の所為だったらそれで良い、もしも本当でも……きっと、自分には何も出来ない。
 
魂並こんぺい糖菓とうか
…そういえば、彩星ちゃんと言葉ちゃんって…その、どうして私達と仲良くしない予定だったの?
甘宮あまみや彩星あやせ
…え……
魂並こんぺい糖菓とうか
…あ、別に答えづらかったら大丈夫なんだけどさ……!!
甘宮あまみや彩星あやせ
…えっ、と…
咲森さきもり言葉ことは
___一つだけ約束、守ってくれるならいいわよ
魂並こんぺい糖菓とうか
…?うん、守るよ
咲森さきもり言葉ことは
…そう。それなら良かったわ
咲森さきもり言葉ことは
……とはいえ、簡単なものよ…ただ、嘘はつかないで欲しいだけ。
咲森さきもり言葉ことは
…この話を聞いて、私のことが怖くなったら___







































咲森さきもり言葉ことは
___私から、"離れて欲しい"の
 
___その瞬間







































___身体が宙に浮いたような感覚がした。







































魂並こんぺい糖菓とうか
あ、え___
 
驚きの叫びを発する余裕も無かった。

風を切っている。
身体が、自分の身体が、宙を浮いて物凄い勢いで風を切っている感覚。

景色が遠くなる、移り変わる、目まぐるしく移り変わり続ける。
 
魂並こんぺい糖菓とうか
(どうしよう…どうしようどうしようどうしよう……!?!?)
魂並こんぺい糖菓とうか
(こ、こういう時って、えっと…!!!)
魂並こんぺい糖菓とうか
(…そうだ、深呼吸とか…!!…ゆっくり、ゆっくり吸って……)
 
しかし、こんな状況でゆっくりと深呼吸が出来るほど、糖菓は冷静ではない。返って余計に焦り始めるだけである。
 
魂並こんぺい糖菓とうか
(本当に、どうしよ…!?!?)







































咲森さきもり言葉ことは
……え?
甘宮あまみや彩星あやせ
……言葉、今の…
咲森さきもり言葉ことは
……なん、で…
散花ちりばな葵彩あおい
…糖菓は?糖菓はどうなってるの……!?
甘宮あまみや彩星あやせ
…わからない、ただ……
咲森さきもり言葉ことは
___私の、所為
甘宮あまみや彩星あやせ
そんなことない…!!お前は何も___
咲森さきもり言葉ことは
「___違うでしょ、庇わなくていい」
甘宮あまみや彩星あやせ
「違っ、言葉…!!!」
 
散花ちりばな葵彩あおい
(あ、これ……)







































散花ちりばな葵彩あおい
(…僕の、所為だ……)
 
 
水面みなもすく
…お前、そこまでする必要あるのかよ
リーディ・パーミッション
えぇ。そもそも…私が不必要なことをしたことなど一度も無いでしょう?
水面みなもすく
…したことしか無いだろ
リーディ・パーミッション







































水面みなもすく
___っ゛…!!!お゛、まっ゛…っ゛……!!
リーディ・パーミッション
……私に逆らうな、とあれほど言っているでしょう?
水面みなもすく
なん゛、でっ゛…おま゛、えっ゛……ゔぇ…っ゛……
リーディ・パーミッション
 
リーディ・パーミッション
(…"殺さなければいい"のでしょう?ならば…)







































リーディ・パーミッション
(___許されますよね?"これ"は)
 
___これが、ミスフォーチャーの"宿命"である。

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