前の話
一覧へ
次の話

第4話

3:Reunion after a long time
428
2024/01/09 09:04 更新
あれから約20分経った頃、私は美容院を出た。
その時、聞き慣れた声が耳に響く。
黒川イザナ
「よぉ」
忘れるわけがない。
黒川イザナ。
ハッキリと名前が思い浮かぶ。
あなた
「久しぶりだね。黒川君」
いつぶりだろうか、
……
黒川イザナ
「3年、だな」
私の心を見透かしたかのように、彼は微かに微笑む。
あなた
「もう3年経ったんだ。早いね」
あなた
「…失礼。私そろそろ行かなくちゃ行けなくて」
私は時間を気にする素振りを見せる。
黒川イザナ
「弟んとこだろ?」
あなた
「ええ。久しぶりに家族揃うのよ」
そう言うと、彼は鼻で笑う。
黒川イザナ
「あぁ、そうだ」
あなた
「何?」
黒川イザナ
「これだけだよ。あんま急かすな」
私とは反対に、彼は大分落ち着いているようだった。
黒川イザナ
「…お前と俺は同類だ。愛したものは消える。そうだろ?」
あなた
「あまり分かったような口を聞かないで欲しいんだけど」
黒川イザナ
「……何れ、お前も…」
そこで彼は言葉を区切る。
黒川イザナ
「いや、…やめておこう」
あなた
「…私の返答は…、そうね」
あなた
「明日世界が終わったらどうするか?」
黒川イザナ
「…?」
あなた
「…私は、弟達といる。…きっとこれが正解だと思うから」
黒川イザナ
「…」
あなた
「まぁ、私が正解を言える立場じゃないことくらい分かってる」
あなた
「だけど…、最後くらいお姉ちゃんしてても罰は当たらないと思うの」
私は小さくため息をつく。
あなた
「…まぁ要するに」
あなた
「愛するってことは、その人の為に死ねるかどうか」
あなた
「たとえ、弟達が私の為に死ねなくても私は死ねる」
あなた
「……貴方は、…真一郎さんの為に死ねる?」
彼の表情は良く分からなかった。
だけど、
黒川イザナ
「愛って、何だろうな」
この言葉だけ覚えていた。
その後のことはよく覚えていない。
気付いたら、弟と大トロ食べてたし。
今思うと、本当に

灰谷竜胆
「ねぇちゃん?」

あの目は、

灰谷蘭
「…」

人を狂わせる。

プリ小説オーディオドラマ