私は自分の事が大嫌い…
見た目も、中身も何もかも全てが嫌い
どうしてこんな見た目で生まれてきたのか
よく分からない…人に変な目で見られて
嬉しいはずがない、全てが嫌になる…
私はこれからどうすればいいのかな…、
この女の子は安井杏里…
中学生からの親友でいつも
私を助けてくれる…
人当たりも良くて私とは正反対…
その瞬間 あやめの声が教室に響く
クラスメイト達は驚いたように
あやめを見つめている
あやめは耐えきれずに荷物を持って
教室を飛び出していく
あやめは学校を抜け出し
人を避けるようにしながら自宅に
戻っていく…
それからあやめは暇を潰すために
テレビをつけたが内容は全く
入ってこなかった
気づけば夕方頃になり
母親が帰宅してくる
あやめの母親は日中働いている
それは何故かというと
あやめが小さい頃に父は病死しており
稼ぎの元は母親しかないからで
朝はパートで夜はバーで働いているのだ
それからあやめは大粒の涙を
流しながらも家から遠ざかるために
足をゆるめずに走った
あやめは昔の記憶を辿りながら
歩きを進めていると見覚えがあるような
景色を見つけて足を止める

夕日の光が差し込み
風で木々がゆれ異国のような雰囲気が
漂っている…恐ろしいような
引き込まれるような…
その時だった
振り向くとそこには
とても美しい蝶が舞っていた
目を奪われるような煌びやかな羽に
大きな触覚、触れてしまいたくなるような
なんとも言えない気持ちがあやめを
包み込み あやめは夢中になって
その蝶を追いかける
目の前が真っ白な光に包まれた


















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。