HNside
自室にあるノーパソを開き、くだらないことを調べたり、動画を漁ったりする毎日。
別に楽しくない訳では無いが、退屈だなぁ、と時々思う。
ピロンッ
…メールだ。
僕は基本、外に出ない為スマホは持たずにノーパソにメールを登録している。
多分、家庭教師のバンチャン先生だろう。
カチカチとマウスで操作し、メールを開く。
[ バンチャン先生 からメッセージがあります]
やっぱりだ。
文面を読む。
《やぁハンくん。調子はどうかな?
明日、君の家に行くけど宿題は終わってる?
まぁいつも通り、ハンくんならやってるよねㅋ
困ったことがあったら、勉強じゃなくても相談してね。
いつでも聞いてあげるから。》
ほんとにこの人は気配りが上手だ。
先生と話すと、よりそう思わされる。
バンチャン先生と僕を比べると、正反対な存在だよな…
彼はものすごい優しくて人からの信頼があって、それに比べて僕は引きこもりで、消極的で…
なんだか全身がだるく感じてくる。
あ、返信しなきゃ…
再びマウスを動かす。
《ありがとうございます。困ったことがあったら頼らせていただきます。》
送信。
外面がいい所は共通してるかもな…と思い、ふっ、と鼻で笑う。
いや、違うな。
あの人は無意識だ。元々お人好しなわけだ。裏も表もない。
僕は、偽ってるから。
外面を良くしてるのは、僕だけか。
考えていて、馬鹿馬鹿しく感じてきた。
あーもうやだ、寝よう。
ノーパソを勢いよく閉じ、そばにあるベットに飛び込む。
…ヒョンは今、何してるのかな…
「トモダチ」と仲良く話したりしてるのかな。
楽しんでるのかな。
って、なんで僕ヒョンのこと考えてるんだろ。
考えたってしょうがないのに。
ぼーっとしているうちにだんだんと意識が遠くなっていく。
布団をかぶってても寒いなんて。
どうしたものか。
僕はそのままゆっくりと瞼を閉じた。
✂ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
いやここにきてバンチャンでてくるんかーい、って自分で書いててつっこんでました。
私、スキズちゃんのなかの推しがなかなか決められなくて、その中でも特にピリ子とハニハニとバンパバで悩んでるんですよ。(←どうでもいい)
バンパパ…いいですよね…
もしかしたら他のメンバーも何人かちょこっと出てくるかもしれません。
そのときは、
あぁこの作者また登場人物増やしやがった…と思っておいてください。
✋
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。