案内してくれたのは、こじんまりとした部屋で、ベッドと丸いテーブル、本棚しかない部屋だった
康二以外の男の人の家‥‥緊張した私の顔を見て目黒さんはふわりと微笑んだ
私が、小さい声で「オムライス‥‥」と答えると、目黒さんはニッコリ微笑んで「りょーかい」と言ってくれた
本当に美味しくて‥‥‥
でも、チラチラと康二の顔が浮かんで上手く笑えない
そんなの聞いたら、戻りたいって思ってしまう
さっきからずっと鳴っている着信にも、出たいと思ってしまう
もう駄目だ‥‥‥好き、なんだもん
会いたい
声が聞きたい
抱きしめてほしい
康二‥‥‥
こくりと頷くと、そっと微笑み
今日はもう寝な
とお皿を下げてくれた












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!