今日のデートは紫耀。
どんな日になるのでしょう。
どこへ行くのか分からないまま
歩いて行くと、そこは
大きなショッピングモール。
私は正直不安だった。
あのキンプリの平野紫耀って
バレたらいろいろあって
大変なことになりそう。
紫耀の服を選ぶのは相当プレッシャー。
オシャレさんだし
ただでさえ今のコーデもかっこいい。
私の頭にたくさんの不安が積もる。
テーマは
「相手の個性と自分の個性を兼ね合せる服」
え。戦いなの?
これ
よく分からないまま
紫耀と別れて、服を選ぶ。
ロッカーみたいなカッコイイ系?
それともシンプルに合わせる?
甘くてかわいいコーデにする?
迷いに迷ってしまった。
その時、ふと携帯を見ると
一通のメッセージ。
「俺がきせかえ人形だと思って。」
紫耀がきせかえ人形?
ありえない…いや考えても無理だ。
迷っている私は
そう思ってやってみた。
決めた。これに決めた。
やっぱり紫耀ってこんな感じがする。
お会計を終わらせて、待ち合わせ場所へ
紫耀の手にはたくさんの紙袋があるけど…
着替えるために更衣室へ行く。
タグは全部切ってあって、
ふわふわのグレーチュールスカートに
白いニット。ちゃんと靴のサイズまで
こんな服を着たこと無かったから
新しい発見だ。
そう下を向いて歩いていた。
赤いカバンもつけて。
イスに座って待っていると
自分ながら褒めたいぐらい
紫耀に似合っていたからうれしかった。
気に入ってくれてなにより
嬉しさが爆発しそうだ。
すると、
わたしが顔を横向きにすると
パチッと音がした。
かわいいポンポンのイヤリング。
手を見るとそこにはブレスレットが。
お揃いのブレスレットを貰い
ハートのチャームのうしろが
風がなびいて裏になった。
「好きだよ!ずーっと」
可愛らしい字で書いてある
そのとても小さい文章は
小さくても想いは届いた。
恥ずかしい顔をしている紫耀。
この後いっぱい食べた紫耀は
眠くなってしまった。
だからバスで帰ることにして。
もちろんバスは爆睡だったけど。
幸せそうな顔をして眠っていた。
ようやく家に着いたとき
紫耀が
外で寝ようとしている紫耀を無理やり
家に入れて。
ぐっすりソファーで寝ていた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。