そう
オレら二人は
アカサギ師
アカサギ師
正確に言えば結婚詐欺師
別に
彼女を信頼していない訳じゃない
通報されるかもとか
んなことを恐れるくらいなら初っ端から生きていられねぇ
どこで踏み間違えたんだか
そんな後悔ばかり引きずって
結果がこのザマだ
オレの知人は
オレに好きな奴がいることは知らない
オレが人間を好きになるなんて誰も思わないからだ
失望されたくない
彼女が男を相手にするのは初めてだってことは出会った時から知っていた
カバンも拾ってやったし
こういう奴が一番ハマりやすい
男を相手にしたことがなく、オマケに顔が良く自分だけを目の当たりにしてくれる男を探しているような奴だ
だから
居酒屋で次のターゲットを練っていた
偶然だった
まさか居酒屋で会うとは思ってもなかったし
話しかけられるなんて思ってもみなかった
好きになってしまった
このオレが
大人気ない
遥かに経験のあるオレが
対面して3日でキスとかイカれている
嫌われた
嫌われるのは承知の故
これ以上踏み込んだらオレが止まらない
そうなる前に
嫌って
嫌われる
ふと
携帯をつけてみると彼女ととったLINEはあれっきりで切れていた
既読がついたまま
{先ほどはすまなかった}
{また良かったら会わないか?}
打ったはものの
バックグラウンドされていたタブを全て閉じ、イタチが注いだ酒に飲んだくれた












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。