第11話

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2024/05/12 07:01
Hermione side
ハーマイオニー・グレンジャー
私、ニコラス・フラメルについて調べてくるわ!
そう2人に告げて、図書室に入る

私が今まで見た中だとそんな本はなかったような気もするけど……

もう一度調べてみよう
ハーマイオニー・グレンジャー
っぎゃぁ!
あなた
……ん、グ、レンジャー…?
本棚を見つめていると、すぐ近くにあなたが眠っていることに気が付いた
ハーマイオニー・グレンジャー
びっくりしたじゃない、こんな所で…
あなた
しーっ…
こんな所で寝ないで、と言おうとすると、あなたは人差し指を口元に当ててはにかんだ

その顔はすごく優しくて、不覚にもきゅんとしてしまう
あなた
ドラコとポッターくんの喧嘩を止めてから女の子達が色んなとこに着いてくるんだ
ハーマイオニー・グレンジャー
はぁ、大変ね…
まあ、確かにあの時のあなたはかっこよかった気がするけど


でもマルフォイ家って純血主義なんでしょ?

私なんかとこうやって話して良いのかな、とも思うけど…

いまいちあなたのこと掴めてないんだよね
あなた
何か探してるの?
ハーマイオニー・グレンジャー
いえ…別に
「賢者の石」の事は私たち3人の秘密のため、一応濁しておく
あなた
侵入禁止のエリアに行く時は深夜がいいよ、21時頃はフィルチが見回ってる
ハーマイオニー・グレンジャー
貴方、なんでそんな事知ってるのよ
あなた
『忍びの地図』でフレッド達とフィルチの行動を観察した
あなたは問題児の笑みを浮かべて言った
ハーマイオニー・グレンジャー
……貴方、あの双子に似てきたわね
あなた
げ、まじかよ
普段は優等生のくせに、意外と問題児なのよねあなたって
ハーマイオニー・グレンジャー
そういえばこの前のクディッチ、凄かったわ
あなた
ほんと?ありがとう。だけど僕よりポッターくんの方がすごいよ…史上最年少だぜ?
ハーマイオニー・グレンジャー
それはまぁ、そうだけど…
そういうことじゃないのよね、せっかく褒めてるのに…
あなた
ポッターくんって普段どういう子なの?クディッチでしかまだ関わってないから分からなくて
ハーマイオニー・グレンジャー
…家族とか、友達想いのいい子なんだと思うわ。そのために危険も冒すけど……
ハーマイオニー・グレンジャー
それに、あなたと仲良くなりたいって言ってたわ。『ハリー』って呼ばれたいらしいわ
マルフォイ家の人間だからか、あなたはハリーのことを「ポッターくん」と呼んでいる

ドラコの方のマルフォイとは、皮肉さが全く違うけど。

少しだけ距離を感じるのも確か
あなた
家柄的に難しいんだよ。僕がウィーズリー家の双子と仲が良いのも、まだ一応許されてない
あなた
…友達くらい、好きにさせて欲しいよ
あなたは微笑んだが、少し悲しそうな笑顔だった

いつも明るい優等生だと思っていたけど、悩みは誰にでもあるのよね…
ハーマイオニー・グレンジャー
…あなたって、沢山リング付けてるのね
あなた
あぁ、これ?
話題を変えようと、あなたの指に何個も着いているリングを指さした
あなた
つけてると落ち着くんだ。…君にひとつあげようか?
ハーマイオニー・グレンジャー
フフ、大丈夫よ。私はいつでも落ち着いてるもの
あなた
そうか、笑
じゃあ僕そろそろ行かなきゃ。
夜に侵入するならバレずにね、笑
あなたは耳元でそう言うと、私の頭をぽんと撫でて去っていった
ハーマイオニー・グレンジャー
っ、//ほんとあの双子そっくり……
ふざけているけど、いつも私たちを見守ってくれて。

優しくて面白い先輩たちだわ
女子たちがキャーキャー言うのも、なんだか分かった気がする

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