時は進み入試当日
とは数日前に特別科が入試だったため
少々早めに雄英高校に出向いていた
無論、私以外にも人はいる
回りを見ると、所作も丁寧な人や粗雑な人と
十人十色で見ている分には面白かったと思う
まず、筆記で用意された問題用紙の内容を理解し
解答用紙に自分の中で合っていると感じた
答えを一つ一つ確実に書いていく
これでも、成績は上な程だと思う
何なら運動も良い、特に反復横跳びは
体力テストは軽く10点取れる
だから、評定では合格ラインの上にいけてるだろう
順調に全て解答を終え見直しもしたら
少々不安が沸き上がったが終わって
シャープペンシルを置く
解答用紙を回収した教師だろうかやけに
スーツをぴっちりと身につけた人が
受験番号順に1人ずつ呼ばれ部屋に入っていく
正直に言いたかった、私は今時1人ずつで面接かと思った
大体のは複数人でやるものだと思っていたがそこまで
人は多くはないので何となくじっくりやるものだと察した
そのまま時間が過ぎていきとうとう私の番になったんだが
ここでもアクシデントが発生した
面接は滞りなく終えた
基本的な学校生活での行事の話や長所短所
予めわざと質問されそうな話題にすると
思った通り面接官はそこを質問する
そこまでは良かった、次の質問で変になっていった
こういうのは、勉学をより深く学びたいとかの
安直なものやヒーロー科だったらヒーローに憧れて!
みたいに自分のペースに持ってける
だが、面接官が話したのは"雄英高校"ではなく
"特別科"としての質問で話してきた
本当の理由が金で復讐するだなんて
当たり前だが言える筈がない
かといって、嘘のでっち上げで乗り切る
トーク力と心理戦など半端な私には持ち合わせていない
このせいで良い淀んでしまった……何か言わないと
時間が切れるし相手にも悪い印象を持たれてしまう
言うしかないか……
やらかしたと絶望してしまった
完全に理由はない、記念受験だぜって
言ってるようなものだった
あの時の面接官の狼狽えた表情は思わず
顔をしかめかけてしまった
そこら辺の廊下からはきれいに
整備された窓から景色が見える
蕾から咲きかけている桜の木を見ながら
黄昏ていると何処から鼻歌が聞こえる
しかも、最近の曲とかでも無さそうな
聞いたことのない感じだった
その鼻歌はどんどんと大きく聞こえてくると
誰かを呼ぶ声が聞こえたと
同時に私は声の方向に振り返った
何言ってるんだコイツ……となった
初対面でこんな変を体現した存在は逆に拍手を送りたい
勿論、皮肉的な意味だけど
そんな存在はまるで招き猫みたいな
ハンドサインを見せた後、振り返って
何処かに行ってしまいかける
そのまま見送ってると
その存在はまた振り返って口を開く












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!