第4話

つかの間の休息
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2025/10/23 10:55 更新


約半年ぶりの日本ということで、ホテルにキャリーケースを置いてから、お互いの両親に挨拶を軽く済ませた後、喫茶店へと足を運んだ。




そこはこじんまりとしていたが、雰囲気がいいお店で、数分居ただけて居心地の良さを感じる。


タツノリの言っていた通りで、個人的にまた来ようと思うくらいには気に入る程であった。






「な、良くない?」



「おん、ホントに俺が好きな感じ」



「やろ、やっぱそうやった」







タツノリはブレンドコーヒーを、俺はそのコーヒーに日替わりのケーキもプラスして付いてくるセットを注文する。






「つか、がたい良くなった?」



「あ、わかる?つってもほんのちょっとやと思うけど。2、3キロくらい」


「いや、全然わかるで」




「そーなん?自分ではあんまわからんわ」

「つっても、重くなんの嫌やったから、増やしたくなかったんやけど、新しいとこの監督から増やせって言われてさ、仕方なくな」




「あーそうやったん笑、やけどよかったんやない?」

「時間あるときに試合見てたけど、リーグ後半はブロックとか特にブレが少なくなった気ぃすんもん」




「それは、言われたわ。やから結果的には良かったとは思っとる」








ちょうど話が区切りというときに、「お待たせしました」と注文したコーヒー2つとケーキが届く。




2人して「ありがとうございます」と、立ち去る店員さんにお礼を言う。



注文したセットの日替わりケーキはチーズケーキだったらしい。


しっとりした質感のケーキをフォークで一口サイズにし、口に運ぶ。







「うま、タツノリも食べる?」



「ん、俺はええよ。あなた、甘いの好きやんか、全部食べたら」





「別に一口くらいやったら気にせんし、美味しいもんはシェアしたいやんか」



「そ、やったら貰うわ」






タツノリにフォークを渡し、俺はコーヒーに口を付ける。


うん、ほどよい苦さがチーズケーキと合ってこれまたいい。





「ほんまや、美味い」




軽く微笑んでそう感想を言う彼は「ありがと」とフォークを返してくる。





「幸せやな」






流れるBGMにゆったりとした店内、そして美味しいコーヒーに甘味。


バレーでバタバタしていた中に、ほんのちょっとのんびりできる時間が染みる。




ぽつりと呟いた俺に「そやなぁ」と、こちらが聴き逃しそうになるようなささやかな同意が聞こえた。

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