二人は困惑する俺を置いて少し神妙な顔を浮かべる
そんな俺をパイモンが気づくまで数十秒程放置した
俺は静かに首を横に振る
すると、鍾離先生が重い口を開けて俺に説明してくれた
予想以上の功績に俺は少し目を丸くさせ、驚く
そして、このようなことを思い付いた
彼女に聞けば、妹…蛍について情報が聞けるかもしれないと
パイモンがまるで何も知らぬ無垢な子供のように鍾離先生に聞く
鍾離先生は目に寂しさを思い浮かべながらパイモンの質問に答えた
鍾離先生は肝心の部分で言葉を詰まらせる
きっと、あまり口にしたくはないことなのだろう
心配の声をかけると、鍾離先生は冷や汗を頬に伝わらせて言った
そして少し深呼吸をして話を続けた
鍾離先生が低く、苦しそうな声で呟く
パイモンは予想より酷いものだったのか顔を青ざめた後、俺の背中に隠れた
俺は静かに聞く
鍾離先生はゆっくりと首を縦に振った
鍾離先生は小さく吐く
そして、鍾離先生が静かに涙を頬に伝わらせて俺を…いや、俺の腕の中にある鏡を覗き込んでいった
そう言って、鍾離先生は鏡を一撫でした
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。