第6話

第4セット「出会いと再会」
1,772
2020/04/23 08:30



多々良 side




谷地仁花
谷地仁花
いっち、1年5組であります!!
澤村大地
澤村大地
旭ちょっと引っ込め!
東峰旭
東峰旭
ええ!?Σ(Д゚;/)/



…………放課後、教室に清水先輩が迎えに
来てくれて、新マネ希望の谷地さんと
合流し3人で体育館に。

流石に集団に囲まれるのが未だに慣れず、
かといって男子が女子の清水先輩の背中に隠れる
というのもおかしく、体育館に入る前に
僕だけ扉の影に逃げる。


開けたと同時に鼻腔をくすぐる汗の香りと、
部活らしい会話。

感じてみたいと思っていたものが目の前にある
嬉しさと、あのなかに加われそうもない表現
し難い怖さ。





彼がいれば。

そう思い、気付かれないように見覚えのある
黒髪を探した。










ーー…………でも。

バレー部「「シァース!!」」
緋錦多々良
緋錦多々良
(……こ、怖すぎる…………ッ!!)



…………い、一体年齢いくつなんだあの長髪の人。

身長タッパ凄いし、ヒゲ生えてるし、
しかもあの坊主頭の人なんかは目怖いし!!!

この集団怖い…。あの坊主頭の人ヤ○ザ?
めっちゃ目付き怖いし!
なんか入っちゃいけないテリトリーに
踏み込んじゃったネズミみたいなんだけど僕!!



ーー………その時。
西谷夕
西谷夕
……んで、お前は?
緋錦多々良
緋錦多々良
っっ!!!!!!
…………ヤバい。バレた。


どうしようどうしようどうしよう!!?

この人身長タッパ僕と同じくらいだけど気配からして
明らかに先輩だよね!?

それにこの人の一言で視線が全部こっちに
向いたし~!!(泣)



あの人も見当たらないし、ここ何か怖い人
いっぱいいるし!!





どんどん思考は機能しなくなって、代わりに
恐怖と冷や汗だけは際限なく増えていって。

まるで蛇に睨まれた蛙のように、扉に手をかけた
まま動けなくなっていく。

緋錦多々良
緋錦多々良
え……あ……その…………
口が動かない。息が上手く吸えない。

嫌だ。怖い。死ぬーーーー…………!!!!!!
(←死なないっての☆)




なにもできずその場で目を固く閉じた時だった。







影山飛雄
影山飛雄
お前………“タタ”か?
緋錦多々良
緋錦多々良
…ぇ…………?


その時、人混み(?)の中から誰かが僕を呼んだ。

その呼び方をする人は兄さん以外にごく限られて
いて。


すぐに誰が呼んだのか分かった。





目を開けた先には、そう僕を呼んだが目線を
合わせて「お前は?」って言ってきた人の隣に
居て。
緋錦多々良
緋錦多々良
……と、飛雄さん!!
影山飛雄
影山飛雄
やっぱタタか!
飛雄さんが変わらない笑顔で笑ってた。








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影山くんと多々良くんの間は潔白です!

どういう関係なのかは、近いうちに出します!!







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