私と咲桜との出会いは幼稚園のときだった。
私は父と母に連れられて入った幼稚園は綺麗で楽しくて、
何よりそのときから人をよせつける圧倒的なオーラで周りを魅了していた咲桜がいた。
引っ込み思案で室内で遊ぶのが好きだった私には、
一緒に遊ぶことはおろか話しかけることすらもできていなかった。
そんなある日のことだった。
「澪ちゃん、私咲桜っていうの。一緒にあそばない?」
なんと咲桜が話しかけてきてくれたのだ。
咲桜は外で遊ぶことが多かったが、
実は室内で遊ぶことも好きらしく、一人で 遊んでいる私のことを見て話しかけてくれたのだ。
その日から私と咲桜はしんゆうになった。
私は幼いながらに咲桜のオーラは天性的なものだと理解していた。
私はきらきらしている咲桜に憧れながらも咲桜の親友という地位を確立していった。
一番咲桜と仲の良い存在、それが私。
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幼稚園を卒園し、私は咲桜と離れ離れになるのかと思ったがそうはならなかった。
私は卒園式でその時にはもう親友となっていた咲桜と別れるのがさびしくて大泣きしたのだ。
咲桜ちゃんはぎゅっと私のことを抱きしめてくれて、
それが無性にうれしくてさらに泣いた。
だからこそ、クラスしかない小学校で再会したときはとてもうれしかった。
咲桜ちゃんも私に会えたことが嬉しかったらしく、
私たちは「いつまでも一緒にいようね」と
指きりげんまんをしたのだ。
それなのに。
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中学生になってもその関係は続いた。
憧れで、自分のことを理解してくれる存在。
そんな咲桜は私のことを照らしていたんだ。
でも、ある時から、咲桜の様子がおかしくなったんだ。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!