霊能side
潜伏してるのは、シンプルに死にたくなかったから
あと、なんの結果も出せない状態でCOしても
意味がないと思ったから
チーノさんの霊能結果を明日までもっていくことが、俺の使命
これでもし、チーノさんが黒じゃなかったら
その時はおそらくチーノさんの部屋に入ったあの二人のどちらかが人狼
もしくは二人とも、グル
俺が生きてさえいれば、明日までに必ず一人は人狼を追放することが出来る
でも、もし俺が霊媒だということが向こうに伝わっていたら
その時はほぼ村の負けだ
頼む、黒であってくれ。
震える手で霊能結果をめくる。、
心臓の音がうるさい。、
あの人のことだ、だろうとは思ってたけど
これで、すべての違和感に理由が付いた
この結果を見たってことはほぼ確実に
コンコン
何も抵抗せずに扉を開ける
扉が開くってことは騎士は俺を守ってなかったんだろうな
まぁ、潜伏してた俺が悪いか
もしかしたら、大トロールかもしれないけど
もう、今更だよな
『あれ、まるで来るのがわかってたような素振りだね』
『あの結果?あぁ、霊能結果ね』
それ以外に何があるんだよ。
知っててここに来たくせに
『え?なんで、もうちょっとお話しようよ』
『ぐちつぼ、なんか勘違いしてない?』
『霊能のお前がその結果を明日言われないように殺しに来たって思ってるでしょ』
『わかってないなぁって』
『お前がどういう結果を見ようと、俺は今日お前を殺しに行ってたよ』
『それが一番効率いいからね~』
どういうことだ
確かに人狼はチーノさんが黒だろうが白だろうが
結果を隠せればそれだけ優位になれる
でもこいつの言い方的にそれ以外になにかメリットがある?
『というかさ、お前が霊能ってわかったの今日だし』
なんだ、てっきり初日からばれてるのかと思った
逆に今日、何が原因でばれたんだ?
『お前。霊能が潜伏してるって知ってたもん』
あの時か
確かに、きりやんが霊能だという線がまだあの時点では存在した
それを俺が否定したから...
『ん~少なくとも此処では言えないかなぁ』
ほんとに、なんなんだこの人。
何考えてるかさっぱりわからねぇ
『もちろん』
『ちゃんと殺してあげる』
手の震えをどうにか隠して
ナイフをもってこちらに近寄ってくる人狼を待つ
先ほどまでとは打って変わって
俺のことを獲物としか認識してないようなその眼
本気で殺しに来る、そう思った時には
俺の首と胴体はつながってなかった
最後に聞こえた言葉の意味なんて
分かりたくもなかったよ
『あとは頼んだよ、ぐちつぼ』