僕には悩んでいることが2つある
1つ目は司への気持ちのことだ、
…あれから同性愛について調べてみたけど、結構珍しいらしい…
やっぱり僕はおかしいのかな…
でも、司のことを好きなのは事実だ。
…いや、僕は司にとって迷惑になってしまう…
この気持ちを素直に伝えられたらどれだけよかったか…
いつかは伝えたい。僕の気持ちを司に…
そして、2つ目は
あれから退院したことはいいんだけど、
今でも、たまに発作が起きる。
僕はいつ発作が起きるかわからないと言う恐怖と、不安を抱えたまま生きていかないといけない。
そのことで悩んでいる。
司にあの時みたいな姿を見せたくない…
《回想》
司が退院することになったあの日
たしか、この後過呼吸になったんだっけ、
本当にあの時は絶望しかなかった。
でも、今はまた司が近くにいる。
だから、またあの楽しかった日々を一緒に過ごしていきたい。
そう思った類であった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!