コンコン
ガチャ
ガチャ
〜キッチン〜
すると....
ガチャ
そしたら...
キッチンに入ってきた...
私の目の前まで来て...
顎に手を置いてきた...
そのまま手は下へと行き...
首に指が触れた...
次の瞬間...
ブチッ
私の首につけていたネックレスを外した
でも....
ポチャッ
私のネックレスを.....
カレーのルーの中に入れたのだ...
私は頭が真っ白になった
でも....
彼は本気だった....
廉side
お腹が空いて台所に行ったらあの新しい家政婦さんがいた....
もう俺らに家政婦さんなんかいらんって言ったのに....
俺はどうしても帰らしたかった
そこで思いついた....
あの人が付けているネックレスを奪おうと...
そしたら呆れて出て行くだろうと...
やったのに...
あの人は....
怒ることなく...
呆れることなく....
熱湯の中に手を入れて探している...
熱いと言いながらも必死に探している...
あのネックレスは何ものなのか...
気になった...
自分がしたことは間違えだったのか....
彼女を見て....
少し思う自分がいた....
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!