仕事帰り、1人で薄暗い道を歩く。
大橋くんとの関係をハッキリさせたいけど聞くのは怖い。
それは私に自信が無いから。それと彼はアイドルだから…
そんなことを考えていると後ろから名前を呼ばれた。
西畑「あなた?」
『え…大吾くん?』
西畑「今帰り?俺もやねん」
『うん、歩きなんてめずらしいね』
西畑「ちょっと考え事したくて。ゆっくり帰ろうかな思ってん」
『大丈夫?悩み事?』
西畑「あー…ちょっとな」
『話したい時はいつでも言ってね』
西畑「ありがとう…」
『あ、見て大吾くん!綺麗な半月!』
西畑「ほんまやな」
『うん…そういえば昨日テレビ見たよ。キラキラしてた』
西畑「ほんま?」
『すごく!大橋くんが…あ、』
つい大橋くんの話をしかけたけどなんとなく気まずく感じる。
大吾くんにはまだ何も話してはないけど
西畑「はっすんが何?」
『ううん、なんでもない』
西畑「あのさ、もしかして会ったりしてる?」
『ん?』
西畑「はっすんと」
『え…』
驚いて横の大吾くんを見ると真剣な顔をしていた。
どうしよう。言っていいの?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。