第48話

第46話 未練
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2026/01/07 13:00 更新
あなたside

どうしてこの決断をしたのか、分からない。
自分で自分を殴ってやりたいくらいだ。

『離婚したい』と言って、
『どうして?』と言われた時の顔が脳裏に残る。

目黒さんのあんな顔は初めて見た。
最後の最後であんな顔を見るなんて。
(なまえ)
あなた
寒いな……。
神社から歩いて数分経った頃、
我に返って寒気を感じた。

待っている時は、考え事が絶えなかったため、
寒さなんて感じていなかった。

これで良かったのよね?
目黒さんは美桜さんと幸せになれる。

バレてよかったんだ。
最初から幸せになんてなれなかった。

偽物の妻の私に、
本物の妻になる権利も資格もなかったんだ。
(なまえ)
あなた
…これでいいのよ。
私は白い息を吐きながら、
1粒の涙を流して実家へ戻った。
母親
…なに?帰ってきたの?
(なまえ)
あなた
…はい。
実家へ戻ることを伝えると、
2人は分かりやすく眉間に皺を寄せた。
なんで?目黒様は?
(なまえ)
あなた
…お知りになられてないのですか?
母親
なによ?なにがあったの?
(なまえ)
あなた
…ネットニュースをご覧には?
ネットニュース?
母親
なんなのよ。
早く言いなさいよ。気持ち悪い。
(なまえ)
あなた
…目黒さんとは離婚致しました。
……は?
母親
…あんた、何してんの?
(なまえ)
あなた
…これからは今まで通り、
また使用人として働くつもりです。
(なまえ)
あなた
それでは、また。
困惑する2人を通り過ぎ、
まだ片付けられていない部屋に戻った。

狭くて埃臭い部屋。
私が掃除をしなければ、掃除などされない。

長く放置されていた部屋は、
咳き込むほどの空間になっていた。
(なまえ)
あなた
…とりあえずお掃除しよう。
家事をするのは嫌いじゃない。
今だったら尚更。

家事をする時は、何も考えなくて済む。
それが、今の私には楽なんだ。
(なまえ)
あなた
……ふー。
数時間後、やっと綺麗になった部屋。
昔の勉強机に座り、スマホを開く。

目黒さんの連絡先。
消そうと何度も思った。

でもメッセージも電話番号も消せなかった。
会話は少なかったが、私にとっては宝物だから。
(なまえ)
あなた
それくらいは…いいよね?
そう電話番号の画面を見つめていた時、


プルルル📞

そう画面に映ったのは、
『松村北斗』という文字。
(なまえ)
あなた
……。
音が鳴り止み、画面には、
不在着信が何件も。

全て北斗くんからだった。
バタバタしていて、北斗くんとは話せていない。
(なまえ)
あなた
…無視は良くないよね。
私はメッセージ画面に移り、

『何度も着信ごめんなさい。
話したいことがあるので、お時間ください。

今日の午後、公園で待っています。
お時間が取れたら、来てください。』
(なまえ)
あなた
…はぁ。
そうメッセージを送り、
私は他の家事をやるために画面を閉じた。

『分かった。時間作る。
あのブランコで待ってて。』

数時間後、そう返信があり、
私はブランコで北斗くんを待ったのだった。


𝐍𝐞𝐱𝐭➸



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