第38話

３５．乱入者

3,309

2023/12/07 13:40

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿時は少し遡り、２０分前


＿side.こーく＿

川黄こーく

っ、ﾌｩｯ、ﾊｧｯ



よし...............呼吸が元に戻ってきてる。



俺はさっきまでの戦いで起きた息切れをどうにかしようと奮闘していた。

川黄こーく

（そもそも、奏六組があそこまでおっきい組だなんて.............想定外すぎる）



あいつら一人一人は、俺より全然強くもなかった。

だけど..............さすがに若頭５人相手に雑魚５０人くらいはきつい。

川黄こーく

（..............待って、？）


若頭５（・）人（・）..................？

川黄こーく

（最初は６人いたはず................）



.............まさか

川黄こーく

............？！
あの前髪ピンク、！！！



くそっ..............抜け出しやがった、！！！


.............俺はそれに気づき、休めていた体をバネのように縮めた。

川黄こーく

（..............これで一気に追いつく、！！）



..............追いつけるはずだった。

川黄こーく

..............（ｿﾞｯ



........................背後からおぞましい殺気を感じなければ。

川黄こーく

（..............この感じ、）


.............”知ってる”

川黄こーく

..................だれ、？

分かるようでわからない。

掴みどころのない気配。

ただ....................静かに。

爛々と燃える炎のように怒りを表に出している。

川黄こーく

（..................まさかだけど）

川黄こーく

................かいｔ((


ﾋﾞｭｯ！！

川黄こーく

、？！？！（ｻﾞｼｭｯ



刃物、？！？！

甘瓜海音（kaito）

..................よくよけれるよな。
頬のかすり傷で済むなんて..............

川黄こーく

..............！！


やっぱり................

川黄こーく

................かいてぃー..................

甘瓜海音（kaito）

..............なんでお前がここにいるんだよ？



..............こっちのセリフだよ、かいてぃー。

川黄こーく

..............ｗ
分かってるくせに。

甘瓜海音（kaito）

..................あぁ。
まぁ、分かってるのは.............。



かいてぃーは下を向くと、ドスのきいた低い声で言った。

甘瓜海音（kaito）

...............お前らが、裏切り者ってことだけだな。

川黄こーく

（...............すっごい殺気。）



足踏ん張ってないと震え出しちゃいそう。

川黄こーく

................言い方に語弊があるよ、

甘瓜海音（kaito）

.................お前はあの組織に入った。
澄麻もこうして俺らを裏切ったしな。

川黄こーく

............というか、なんで裏切りがバレたの？

甘瓜海音（kaito）

.............沙羅だよ。

川黄こーく

................は？

甘瓜海音（kaito）

...................川瀬 沙羅。
.......トップヤクザを取り仕切ってる、

甘瓜海音（kaito）

................お前の姉である女だよ。











＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

沙羅（さら）

もう...............こーくはほんとに駄目なとこがあるんだから（ｸｽｯ

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

川黄こーく

................、は、？


...........甘瓜組の、味方？


あの..............沙羅姉さんが................？


































＿side.澄麻＿

白平澄麻（スマイリー）

っ...............（ｶﾊｯ



..............出血量がえげつないな

？？？

ほんとに...............何勝手に死にかけてんの？

白平澄麻（スマイリー）

...............大動脈、切れかけてたんだから仕方ない、（ｹﾞﾎｯ

？？？

今治療したから、たぶん大丈夫だよ。
..............いやぁ、澄麻くんをここまでボコすなんて相当強いやつなんだねぇ？ｗ

白平澄麻（スマイリー）

..............うるっさい。
僕が油断しただけ。



..............仰向けで腹に包帯を巻かれながら僕はそういった。

？？？

えぇ...............バカ？
油断したらだめでしょ。

白平澄麻（スマイリー）

..........だから、うるさいって！
さっき取り逃がしちゃったからさ。
あとで追いかけといてよ。

白平澄麻（スマイリー）

..............びびくん。



天才な君なら..............できるよね？

空架びび（そらびび）

..............どっちの方向？

白平澄麻（スマイリー）

南南微東のうち南南東の方角。

空架びび（そらびび）

.................え、それしか情報ないの？
角度は？

白平澄麻（スマイリー）

..............把握しきれなかったけど。
なにかわるい？

空架びび（そらびび）

.............ｗ
冗談だよ。
................南南微東のあっち側ね。
了解。



..............びびくん。

ごめんね、君にしか頼れない。

白平澄麻（スマイリー）

（............奏六組。）


..............首を洗って待ってろよ。


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編集部コメント

主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした！<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。