大寿が来た途端、黒龍は頭を90°に下げる。
そしてその中を進む大寿は武道の目の前で止まり…
武道の胸倉を掴み上げた。
大寿は大きな声で笑うと
武道を掴むのと反対の手で武道を殴り飛ばす。
武道は荒い息で黒龍を見渡す。
頭を上げて総長を見つめる黒龍に武道は困惑する。
その言葉を聞き、大寿はゲラゲラと笑う。
そう言い武道を蹴り上げようとする大寿の右足を
あなたが横から左足で踏んづけて止める。
あなたは大寿の質問には答えず
大寿の踏んづけていた足でバキッと大寿を蹴る。
蹴られた大寿は、フラフラとふらつきながらも
蹴られて口から出た血を拭いあなたを睨みつける。
あなたは棒キャンディを右手で持つと
左手で髪をかき上げて大寿を睨みつける。
チラリと武道を見た後に言ったあなたの言葉に
武道は瞳を揺らして涙を溜める。
何故か突然八戒の名を呼び命令をした大寿に
あなたは青筋を立てる。
息を切らしながら事の成り行きを見守る武道は
喧嘩の強い八戒が怯んでいるのを見て驚く。
大寿の圧に怯える八戒を見兼ねた柚葉は
2人の傍に近寄り大寿に言葉を発する。
そしてその言葉を聞いた大寿は…
ゴッ
柚葉の頬を殴り飛ばした。
下の兄弟を殴る、
それは姉であるあなたには地雷も当然だった。
ビキビキッと青筋を増やしたあなたは
大寿を殴ろうと一歩を踏み出す。
しかし、その前に武道が声を発した。
先程対面し力の差は歴然であることを知っても
なお立ち向かう武道にあなたは口角を上げた。
そう言って拳を振り上げた大寿の腕に
あなたは自身の腕を絡ませる事で止めた。
そう言って飴を咥え薄く笑ったあなたに
その場にいる誰もにゾッ…と寒気が走った。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。