そして私が剛(ごう)君の家を探している頃、三宅さんは、剛(ごう)君ちから帰ろうとしていて。
いつも通り彼は明るく言うと、パタンと静かにドアを閉めた。
彼なりの気遣いだった。
そして健は、剛(ごう)の部屋から少し歩いてきたところで、女の子がウロウロしているのが目に入った。
てには、俺が買うか買おまいか迷っていた花を含めた花束を手に持っている?
もしかしてあの子が?
わたしは、剛(ごう)君ちら帰ると思われる三宅さんとバッタリ会ってしまった!
といきなり言われ・・・
彼女は、花束を隠した。
と、なぜだか真面目に説明してくれる彼女に好感をもてた健は、
とさしだされた。
耳元で囁かれ・・・
名前を知られててビックリ!
私は咄嗟に顔が赤くなってしまった
だけど健は、そんなあなたの下の名前が可愛いと思った。
きっと彼女は、剛(ごう)のことを好きになってくれたに違いないとピンと来てしまったからだ。
剛(ごう)にはもったいないよ。
きっと自分が先に出会っていたら、恋をしていただろう。
密かにそうおもった。
嫌いって言っちゃったし・・・
彼女はまた黙ってしまった。
嫌いって言ったことよっぽど気にしてるんだ
と差し出される。
三宅さんのその言葉を遮るようにわたしはお見舞い品を預けると
すぐに走り出した
三宅さんが、そう言いながら追いかけてくる
そして私の腕を掴み・・・
三宅さんにウィンクされて、口には人差し指を当てている。
彼の得意なファンが喜びそうな顔だ。
信じていいのだろうか?
⤴忘れやすい人
わたしは、健君に背中を逆に押され、そして意を決して剛(ごう)君の部屋の前に来た。
三宅さんに貰った言葉はまるで魔法を掛けられたように説得力があった。
意を決して、彼の部屋のインターフォンを鳴らした。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。