第10話

かっこいいとこ見せちゃおう作戦
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2026/05/26 09:58 更新





夕方の見回りでのこと。





楡井秋彦
今日は静かですね〜
桜遥
静かな方がいいだろ


私は1歩前を歩きながら振り返る。




あなた
蘇枋くん、寒くないですか?
蘇枋隼飛
あなたの下の名前ちゃんこそ
あなた
私は寒くないです!
あなた
元気です!
蘇枋隼飛
うん、知ってる


くすっと笑われる。



蘇枋隼飛
でも、無理はしないでね
あなた
はい!しません!


すると、桜くんが小さく咳払いをする。



桜遥
……お前ら、見回り中だぞ
あなた
す、すみません桜くん!
楡井秋彦
えっと...
なんか今日もいい雰囲気ですね...!
あなた
やめてください...!




その時。



路地裏の方から、押し殺したような声が聞こえた。






市民
や、やめて...っ



全員の空気がばっと変わる。




桜くんの目が鋭くなり、

蘇枋くんが位置を取る。



私はもう、前に出ていた。



あなた
蘇枋くん
 
一瞬だけ、目が合った。


けれど、止められない。

止めない目をしている。



すると蘇枋くんは静かに言う。


蘇枋隼飛
行ってきていいよ




それだけ。


私は先陣切って路地裏へ向かった。







そこには、女性を囲む男たち。



悪い人
なんだよ、女か?
悪い人
こいつもヤッちまおうぜ



次の瞬間。



音が鳴るより早く、1人、2人、地面に叩き落とした。




楡井秋彦
えっ.....?
桜遥
……なんだあいつ...
 

あなた
その人から離れなさい


最後の1人が逃げるように軽く腕を取る。


その場に男たちはもういなくなった。





怯えている女性を、安全な場所まで送る。





あなた
大丈夫ですか...、?
市民
はい、...ありがとうございました...!





見送ってから、3人のところへ戻る。






楡井秋彦
噂には聞いていましたが、
あなたの下の名前さん、本当にお強いんですね!!
あなた
えへへ!
あなた
あんなの楽勝だよ!



私は少しだけ息を整え、


蘇枋くんを見る。






あなた
(これは、
かっこいいとこ見せちゃおう作戦だ!)
あなた
(あまりのかっこよさに惚れちゃうよね!)


すると、蘇枋くんがゆっくり近づいてくる。




蘇枋隼飛
怪我、ない?
あなた
...ないです!
蘇枋隼飛
良かった
蘇枋隼飛
また"ああ"なるんじゃないか
って心配したよ
あなた
行ってきていいよ
って言ってくれたじゃないですか!


言い合う2人を見て、困惑している楡井くん。




楡井秋彦
……?
楡井秋彦
どういうことですか?
蘇枋隼飛
うーん、
あなた
...気にしないで!
楡井秋彦
...わ、わかりました


まだ皆には知られたくないんだ。



私たちの過去を。







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