僕にとっては5人とも大切な人だ
きっと、この場に居る僕以外の全員が僕を殺すことが出来るだろう
アニキの質問の返事はすぐにきた
重苦しい空気が部屋を埋める
笑顔なんて消えていて、ただ静かに床を眺める
秒針とともに1秒1秒死に近づいていた
理由はもう1つあった
みんなに出来るだけ明るく過ごしてもらいたいんだ
少しでも、僕の存在でみんなを悲しませる時間を減らしたいから
思い出されることがあるとしたら、悲しみよりも楽しさがいい
本当に辛い思いをさせてしまうから、少しでも
出かける用意をして外へ出る
行き先は遊園地に決まった
8年ほど前にライブ映像を撮ったあの遊園地
最後の思い出として久々に行くのも楽しいだろう
みんな楽しめたようで安心する
一緒に過ごす最後の1日は素敵なものになりそうだ
あと1度でもいいからみんなとしたいことがある
遊園地で過ごしている間に思い出したんだ
僕はみんなともう1度だけ____
無観客でもいいから、大切なみんなと歌い踊りたい
たった10年で僕にとって大切なものになっていた
それだけ、本当に楽しかったんだ
みんなと頑張り、息を合わせて歌い踊ることが
踊れる場所に来て軽く準備をする
踊りたい曲は決まっていた
曲が終わり少し休憩をし、今日の終わりにまた近づく
帰る為に電気を消して外に出た
もう2度と、みんなには会えなくなる
泣き出してしまった彼に抱き付かれる
寂しさに僕が縛り付けられそうになってしまう
涙と共にそれを拭い別れを発した
泣き声を背に歩き始める
星が見えるほど晴れているのに、何故か水が伝っていた
今まで出会った誰との別れよりも寂しく悲しい気がする
僕の人生は明日でやっと幕引きだ
寂しさ、悲しさ、切なさの中に嬉しさが存在した
死が喜びになったのも、大切が辛さになったことも
全部全部、命永殺愛症候群のせいだ
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。