放課後、ボロい部活棟の4階に、じゃぱぱの馬鹿でかい声が響き渡る。
少し間を置いて、大きな風の音と、何かがガラガラと崩れるような音。
冬の寒さを残した隙間風がひゅうと通り過ぎて、同じ階層に居る生徒達の視線までも冷やしてゆく。
生徒達の顔に浮かぶのは、驚きではなく呆れ。
こんなの日常茶飯事だ、とでも言いたげな顔が殆どだ。
またかよ、という声だって聞こえてくる。
しかしそれも一瞬のことで、生徒達はまた直ぐにそれぞれの活動に集中し始めた。
大声を出した当の本人はというと、立て付けの悪い扉を開け放ったまま、教室と廊下の境目でにこにこと笑みを浮かべている。
教室に入って少しのところで、どぬくが耳を押さえてじゃぱぱを非難する。
───咄嗟に押さえたのは、人間の耳の方だ。
てへぺろ、という擬音が聞こえてきそうな謝り方。
じゃぱぱよりも先に部室にいた部員達はしっかりムカついたようで、それぞれ心の中で毒づいた。
なんなら、口から少し漏れ出たりもした。
眼鏡を直しながらボヤいたもふの視線の先を追って本棚の後ろを覗くと、そこには散乱する本や魔法具。
ボコっ
すっとぼけたじゃぱぱの後頭部をたっつんが殴る。
かなり容赦の無い殴り方に一瞬涙目になるも、立派に無視を決め込んで問いかける。
再度たっつんの拳が飛んできたような気がしないでもないが、もう一度無視。
床にかがみ込んで本を拾い集めている少年、ヒロを見やる。
本棚に本を戻したヒロの後ろから、これまた大量の本を抱えたゆあんが言う。
教室の隅に散らばった魔法具を掻き集めているうりとシヴァも口を挟む。
教室の奥の方で立っているのは、えと、なおきり、るな。
そう広くない教室で10人余りがしゃがみ込むにはスペースが足りないようで、片付けに参加していない三人も今回はお咎め無しのようだ。
集めたプリントを机の上に置いたのあが、じゃぱぱに問いかける。
じょぱぱが持ってきた2つの情報が記された紙。
アンケート
手に取ったのは?
「入ると出られない屋敷」の噂
75%
「赤いドレスの女」の都市伝説
25%
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2025年10月4日23時59分まで












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。