今にも雨が降り出しそうな 重く暗い曇り空の下
白く明るい電気の点いている午後4時半過ぎの教室では
私の人生では絶対縁を持たないであろう
一軍女子達が今日も今日とて先生が居なくなってから
割と大きめの声でバックの中でスマホを持ち、
げらげらと笑いながら話していた。
"頭の中では"そう思う半面、
内心色んな情報やら噂を流す女子達の会話内容に
ひっそり聞き耳を立てるのが私の趣味でも
…あったりする。
悪趣味なのは私自身自覚しているが、
ほとんどの内容が面白いから仕方がない。
私だ。
そう言いながら、2人の女子は
机の上に散らかっていたお菓子やら財布やら
ブラシやらをササッと片付けて、
ノートとか教科書はカバンに入れるわけもなく、
机の片隅へ積み上げて適当に寄せて
軽そうなスクバを背負う。
そして耳にBluetoothをはめて、バレないよう長い髪の毛で隠して彼女達は廊下に出ようとしていたが、
なんとなく、私の名前が呼ばれた気がした。
でも自意識過剰とは思われたくないから、
取り敢えず一回目はスルーして
そのまま文字を書く手を止めることはせず
文字がいっぱい敷きつめられている
ノートと睨めっこをして
二回目確実に呼ばれたら顔を上げることにした。
……が、
トントントン…
私の視界の片隅に女子の手がひょこっと生え
机を軽く叩いていた。
ないけど、適当にあるとでも言っておこう
そうすれば 一緒に途中まで傘入って帰ろうなんて
言われることもないだろう。
……それこそ自意識過剰か。
そうやって言いながら手を振って
廊下を出て階段を降りていった。
教室から階段までの距離は少し離れているのに
近くにいるかのように声が聞こえてくるほど
大きな声で話しながら帰って行ったっぽい。
優しい陽キャだけど、普通にあの圧っていうか
空気が自分に合わなくて疲れる。
息してるはずなのにしてないみたいな…
自分陰キャすぎる それもまた自覚してるけど、
改めて自覚してしまった。
その言葉を口にすると、タイミング良く
雨がパラパラと降ってきた。
私は、スクバの中にあるスマホを手に取り
Twitterで「🔍 ××地区 幽霊団地 場所」と検索をした。
電気は点いているはずが、パチンと急に電気が消えた
怖そうな画像を見ている最中だったから、
途端の出来事に驚いて顔を上げると
私は急いでスマホを隠すが、明るさMAXぐらいの
画面を見ていたせいで暗くなった教室で私の顔は
ライトで白く染まり、間に合わずバレてしまった。
謝りながらも
没収されるのか…面倒くさい…
時代が時代なんだからスマホ1つくらい許してくれよ、、
結局場所分からなかった。今日は行けないか…
とか悶々と思いながら
私は鞄に隠していたスマホを取り出そうとすると
やったーーーーー!!!!!
私の命の次に大事なスマホが奪われずに済んだ!
…って、まぁ今のは100%私が悪いんだけど。
私は机の上に散らかったノートと教科書を纏めて
スクバの中へ丁寧に詰めて 肩にかけて教室を出た。
先生も私の後ろについて、教室を出て鍵を閉めた
先生が職員室へ向かう途中まで着いて行って
最後に一言もう一度
「さっきはありがとうございました。
もうしません…」
そうして軽くお辞儀だけをして靴箱へ
学校の校門を出てすぐさま
雨中、フードを被りもう一度幽霊団地の場所を調べ
マップを開き道案内音声をつけながら足早に向かった。
この雨 タイミングが良すぎる…

雰囲気が掻き立てられてTwitterで上げられている
写真よりも怖い。
立ち入ってはいけないような
そんなオーラを放ってる気がする…
さすがに興味本位で足を踏み入れるのは良くないか…?
噂だろうがなんだろうが興味だけでこんな場所見ただけで…
絶対帰れなくなるよな。
やっぱりやめとこう。
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小学男児までが好むような噂にヒョイッと乗っかってしまった 最初は阿呆らしいと思うが、
こういう噂ほど子ども心を擽られるというものだ。
それより、あの団地横にあるでっかい建物はなんだろ。
もしかして…貯水槽……
あの中に、、。
私は怖い想像をして鳥肌をたたせながらも
一歩、そして二歩、三歩…と先へ進んだ。
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薄暗い団地の廊下は 時間も時間で
だんだんと暗くなっていく。
季節が冬間近というのも相まって暗くなるのが早い
幽霊団地と言うだけあって廃墟っぽいし誰も住んでないだろうから、きっと電気もつかない…
スマホのライトを頼りにするしかないな。
ずんずんと進んで行けば進んで行くほど
体が重くなっていく…
もしかして、もう既に噂通りの怪異がいる場所に
足を踏み入れてるのか?
………………




寝転がってる…?
…………そうだ、私…眩暈して、、それで…
……あれ?なんか、場所変わってる…?
ここ、どこ…?こんな中にいたっけ…
まだ外にいたような…
ボヤボヤと霞んだ視界が嫌で目を擦り、
前を向くとそこには…

一振すれば首なんて簡単に落ちてしまうような
大きな大きな斧を軽々しく持った…

フードを深く被った人間、もしくは怪異が
目の前に…
いた。















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!