あなたの下の名前side
TWICEのみんなと別れて帰り道、オンニのマンションまで歩けない距離ではないから2人で歩いて帰ることにした。
手を繋がれる。
もちろん可愛いだなんて思ってしまったけど、外で手を繋ぐことはお互いのために一応避けたい。
なんで急にモモオンニ、?
掴まれた手をぱっと離してすたすたと歩みを進めるナヨンオンニ。
はあもう、なんなの。
そう思ったけど、放っておけないのはナヨンオンニのことが好きだから、なんだろう。
次は自分からナヨンオンニの手を取る。
ぶっきらぼうに言い放つオンニ。
もう一度、掴んだ手にぎゅっと力を込めてそう聞いてみる。
すると立ち止まって今にも泣き出しそうな目でわたしを見つめるナヨンオンニ。
怒ったり泣いたりほんと忙しいなこの人は。笑
手を引いて足早にオンニのマンションに向かう。
手を繋いでるところはまだしも、泣いているところを誰かに見られたりしたら厄介だからね。
モモオンニのことは確かに大切だけれど、今目の前にいる、可愛くて仕方のない恋人を泣き止ませることの方が、今のわたしにはずっと重要なことだった。
ナヨンside
家に着く。
涙はおさまらなかったけれど、あんなに真っ直ぐに「ナヨンオンニが好き」だと伝えてくれるなんて想定外だった。
涙の理由は安心からくるものだと、自分で分かっていたけれどもっとあなたの下の名前にかまってもらいたくてわがままになってしまいそう。
気持ちを言葉にすると次から次へと涙が出てきて止まらないのに、あなたの下の名前はそんなわたしをなぜが楽しそうに見ている。
涙でよくは見えないけど分かる。
あなたの下の名前は口数は多くはないけど、本当に大切だと思うことはこうして真っ直ぐな目で伝えてくれる。
何度でもこの真っ直ぐな目に惚れ続けるんだな、わたしは。
ぎゅっ。
不安そうなあなたの下の名前を気付いたらきつく抱きしめていた。
勇気を出して柄でもないことを伝えたのに、にやにやしてるあなたの下の名前を見て、後悔した。
あなたの下の名前がこうして伝えてくれる素直な言葉にいつも泣いてしまう。
自分って、こんなに泣き虫だったっけ?って思うくらい、あなたの下の名前と出会ってからのわたしはどうしようもなく脆い。
あなたの下の名前はわたしの頭を撫でながら優しい笑顔を浮かべている。
不安になった時、心配がある時、素直になれないわたしに真っ直ぐに向き合ってくれるあなたの下の名前。
これからもこうしてわたしたちらしく2人で居たらいい。
その日から少しして、あなたの下の名前はわたしの家に引っ越してきた。
もちろんお父さんにバレないように、あなたの下の名前は同じマンションの別の部屋を契約したけれど、暮らすのはわたしの部屋。
幸せの始まりに、少しの罪悪感があることをあなたの下の名前もわたしも無視をして同棲をスタートさせた。














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。