【昆奈門side】
「しら、、かしら、、、くみ...しら、、」
声が聞こえる、、よく聞いていたあの声。
「しら...組頭っ!」
「組頭っ!」
そうだ、ここに尊奈門が居る時点でおかしいんだ。
さっきまで私はあなたと居た。
あなたと信号待ちしてて、ブレーキが間に合わなかった車が居て...
あなたの方に突っ込んで来たから咄嗟に私が庇って...
そうか、あなたはこちらには来なかったのか。
まさか、夢だと言うのか?
私があなたに出会って、レイワで生活するようになって五月は経っているはずなのにこっちでは3日?
服は取り換えられていて、寝巻きになっている。
先程まで身につけていた、レイワの服じゃない。
そして文机。置いた記憶のないものがある。
尊奈門が『小頭と高坂さん呼んできます!』と退出したところを見計らって机に近づく。
そこにはあなたと忍者屋敷に行った際帰りに買った苦無のキーホルダーが置かれてあった。
これだけ唯一持ってこれたみたい。
手に取ると涙が溢れてきた。
とうの昔に無くしたはずの感情が今更戻ってきた。
会いたい、あなたにまともな別れもできなかった。
最後に会って話したい、最後に思いだけ伝えてきたら良かった。
ドタドタドタ
スッッパァン!!!
「あっ」
心配...ちゃんと探してくれたんだ。
ありがたいな、みんな...いい部下を持ったよ。
そうだ、部屋に置いてる物にはあなた気づいたかな。
スマホがないから連絡送れないし、何も出来ないけど...
でも、存在していたという事実が残っていたら見てるだろうな。
あなたにまたいつか会えますように
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。