第7話

偶然
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2026/08/23 12:17 更新
一時間が過ぎて。21時を回る。

私たちは駅へと歩いていた。


気分もすっきりになって、上機嫌な私。

そういえば、タバコが切れていたことを思い出す。



あなた
ねぇ、コンビニよってい?
ほしいのがあって。
坂本 遼
どーぞ
デザートとか?
あなた
そんな感じ、かな
駅前のコンビニへと向かう。

明日が休みなもので、家に帰ってもう少し飲みたかったのでお酒コーナーにも寄る。

体に悪いとは思いながら、ストゼロを選ぶ。
タバコも吸ってるし、今更か。とも思いつつ。


お酒を片手にレジに並ぶ。少し、混んでいた。

どのくらいかかるかなー、など思いながら静かに並ぶ。

その時、自動ドアが開く。




___乾…さん。


気づいてすぐに目をそらす。なぜか、見ていられなくて。
彼は気づいていないようで。

そのことにほっとしたのと一緒に、チクンと痛みが胸のあたりで広がった。



店員さん
次の方、どうぞー
そう呼ばれ、駆け足になってレジに着いた。


あなた
えっと、、、キャスターの5番、ボックスをください
店員さん
キャスター5番ですね。
店員さん
1055円です。
会計が終わり、コンビニを出る。

坂本はスマホをいじりながら待っていた。


あなた
待たせてごめん
坂本 遼
いいよ。
外の空気吸いたかったし。
あなた
ありがと
坂本 遼
なに買ったの?
あなた
家で飲むお酒。
坂本 遼
まだ飲むんだ笑
あなた
 家ではめ外します。
坂本 遼
あー、明日休みだからか
お疲れ様です
あなた
そっちこそお疲れ様です
坂本 遼
どうも
そう言うとまた、歩き出した。

駅に着くと、坂本とは逆方向だったようで、ホームで解散した。



来た電車に乗り、ゆらゆらと揺れながら最寄り駅まで窓の外を眺めた。


???
よく、窓の外を見てますよね
好きなんすか?
あなた
…え?
____?


私は一人で帰っていたはずだ。
恐る恐る声のした方に振り向く。
あれ、違いました?
あなた
いや、景色が好きで…。
あってた
予想が当たってうれしかったのか、キメ顔をした。


正直に、かわいかった。
普通に写真に収めたかったくらいには。





最近、よく会いますね


…本当に。

本当に最近は、よく会う。

あなた
家、、、こっち方面なんですか?
はい。偶然にも
あなた
そう、、なんですか...。
言い終えた時、最寄りの駅に着く。

立ち上がり、電車を降りる。
当たり前のように並んで歩く。

___駅も一緒なのか。
まるでスートーカーをしているようで、とても否定をしたかった。
それでも、自分から言ってはそれこそ怪しいだろうと思ったので、堅く口を閉ざした。


また、会えたらいいですね
私は、はい と答えた。


彼は、小さく手を振った。

幸いにも?家は反対方向。
私も会釈をしてから手を小さく振った。


まっすぐに家へと帰る。


今日はちゃんと着替えてベランダに出た。


涼しい風が頭を撫でる。
まるで、空が私を労わってくれているようで。

いつの間にか、私は ありがとう とつぶやいていた。

スマホをスピーカーに繋げて洋楽をかけた。


さっき買ったばかりのタバコを取り出し、一本を選ぶ。
火をつけ、汚れた空気を肺に入れる。

吐き出した空気は、夜空に溶けてゆくようだった。
あなた
…早く月曜にならないかな。
つぶやいた独り言は、だれにも知られず、タバコの煙と共にに消えていった。

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