昨日は散々だったよ。結局ほぼほぼ寝れなかった…私は黒ずむ隈を摩る。
え?私?そんな顔してない…むしろまだ寝たい…
…悲しい男だな…年下の女子に脅されて動くなんて…
やっぱり引き返そうかな…
…いつからエデルは私のことを名前だけで呼ぶようになったんだろうか…
まあ気にしてないけど…
こんな時のための万能調味料、ミニマム。これさえあれば大体美味しく食べられるはずだ。
父が良くこれでステーキを焼いてくれたな…ううっ…
…感傷に浸れば抜け出せなくなる。この話は終わりだ。
火の加減もいい。そろそろあいつらが帰ってくるはずだ…え?
…エデルは…アルミラージ…しかも子供ばっかり…可哀想だな親…
一応狩人じゃなかったのか?鹿くらい獲れないのかな…
カンパニュラは…赤と白の絶対食べちゃ駄目な色のキノコと毒のありそうな模様の実…
こいつら…
…やべ…灰汁取り忘れた。もう駄目だ…
調味料どさって入った。最悪だ…
火力ミスって凝縮された。もうおしまいだ…
なんか来る!
…可哀想。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。