…全く…昨日は散々だったよ。
あのクソカンペが…助けてやった途端に調子に乗りやがって…
…説教くらいはしてもよかったんじゃないのか…
…まあ、いいか…
本当だ…!
太陽の光が照らす山頂は輝いて私たちを迎えているようだった。
そしてもう一つ…何か強大な魔力のようなものを感じた。
5分ほど歩けば、山頂にたどり着いた。
しかし、石碑はない。反応ももう少し先にあるようだった。
その時だった。
空からオレンジのような赤のような色をした竜が降りてきた。その竜は私たちの前に降り立つと、言葉にできないような咆哮をあげた。
エデルは静かに剣を抜いた。そして震えながら私たちの近くまで歩いてきた。
私たちはエデルに突き飛ばされて防御したまま転がっていった。
少し気を失っていただろうか。私は起き上がる。
起き上がった途端に大きな魔力を感じた。それは目の前にあった洞窟から来ているようであった。
運命か奇跡か…詳しいことはわからないが、とにかく、洞窟を進んで行ってみることにした。
エデルならきっと大丈夫。そう信じて…
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。