中2の夏までは、
どこにでもある普通の、幸せな家庭だった。
弟や妹、兄弟はいない一人っ子だったけど、
お母さんも、お父さんも仲が良くて、
幸せな家庭を描くのには、十分、揃っていた
なのに、突然だった。
お父さん「あなた、どちらについて行くのか決めなさい」
あなた「え、?」
お母さん「私たち、離婚するから。」
お父さん「期限は1週間だ。」
いきなりそんなことを言われても、
すぐに決断出来るわけが無い
悩んで、悩んで
5日が経った。
残り、2日しかない。
絶望で頭が回らなくなっていると
ドンドンドン
部屋の扉を強く叩く音だった
音がしてしばらくすると
お母さんが、ものすごい勢いで私に迫ってきた
お母さん「あんた、もう決めたの?」
あなた「……まだっ、決められてないっ、」
お母さん「私に着いてこなかったら、分かってるね?」
こんなお母さん、初めてだった。
あんなに穏やかで、優しかったお母さんが
汗を垂らしながら、目をかっぴらいて、
強い口調で言われた
怖すぎて、頷くことしかできなかった。
いや、あの時、頷いていたかも微妙だった
とにかく怖かった
お母さん「そうだよね。あなたは私のこと大好きだもんね?」
ニコリと笑った
笑顔が素敵なお母さんの笑顔を
久しぶりに見ることが出来て、嬉しいはずなのに
全然、嬉しくなかった











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。