__次の日。
私はサラさんとお買い物に出かけることになっていた。
約束の場所に向かうと、「お〜い!」と手を振ってくれる彼女の姿が。
手を振り返して少し足を早めると、サラさんも駆け寄ってきてくれた。
「あなたの下の名前(漢字)ちゃんおっはよー!」
「おはようございます!」
サラさんは私の手をぎゅっと握ると、嬉しそうに笑う。
「星川さぁ、女子会ショッピングしたかったからめちゃ嬉しい!今日はたくさんお洋服買って、たくさんスイーツ食べよ!」
「はいっ、ぜひ」
私がコクコクと頷くと、彼女は軽快な足音と共に歩き出した。
「よーし!れっつごー!」
「ねえねえあなたの下の名前(漢字)ちゃんこれ見て!ちょー可愛いんだけど!」
「わぁ、色味が素敵!」
「だよねだよねっ。ね、これ二人でオソロにしよーよ!」
二人で洋服を見ながら、「これも可愛い」「あれも素敵」なんて言いながらきゃっきゃしたり。
「ねぇ、星川全然取れないんだけど〜!!あなたの下の名前(漢字)ちゃんクレーンゲームうますぎんか?」
「私、どうやら意外な特技を発見したみたいです……!」
『げーむせんたー』でぬいぐるみを取るのに悪戦苦闘したり。
商業施設を巡りながら、二人でめいっぱい遊んだ。
すっかり仲良くなれたみたいで、私も同級生と話す時のように『サラ』と呼び捨てになるほど。
気づいたら両手はいっぱい、足はクタクタ。思わず二人でベンチに座り込んだ。
「あ〜、ちょっと疲れちゃった〜」
「でも、すっごく楽しいです」
私がポツリと呟くと、サラはバッとこちらを向いて目をキラキラさせる。
「そうだね!もう星川、あなたの下の名前(漢字)ちゃんのこと大好きになっちゃった!」
「私も、サラのこと……好きです!」
「いぇ〜い、両想いだ〜!可愛いあなたの下の名前(漢字)は甲斐田にはやら〜ん!」
腕を組んでふんすと胸を張るサラの冗談に思わずふふっと笑いながら、私は「そういえば」と手元の紙袋の一つに目を落とす。
「これ、プレゼント……本当にもらっていいんですか?」
紙袋の中に入っているのは、サラが選んでくれた洋服一式。
不安になって聞いてみると彼女はグッと親指を立てて片目を瞑ってみせた。
「もっちろん!てかそれは甲斐田のためでもあるしね〜。家帰ったら着てるとこ甲斐田に見せてみなよ」
「……?」
「まぁまぁ、騙されたと思ってやってみて!」
彼女の言葉に疑問符を浮かべつつも、私たちは笑顔で解散。
女子会ショッピングは、忘れられない楽しい思い出となった。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!