荷物をまとめて、出発いたしましたの。
軍はワタクシが人間とのコミュニケーションに慣れさせるため、リースランドへは人間に頼っていきなさいだと申されましたね。
荷台に乗らせてもらったりしながら、頑張って向かっておりますの。
非常にめんどくさいですわね。
軍が一頭の馬くらい用意してくれればよかっただけですのに。
でも、もう着きますの。
最後の人に感謝と別れを告げ、ワタクシは歩きますの。
日が暮れる頃、ワタクシはフロマージュ家の扉をノックいたしましたの。
扉を開けたのは、ニット帽を被った16歳前後の青年だった。
少し不器用そうな彼はワタクシを家に上げましたの。
彼の次に出てきたのは、彼の母親でしょうか。
赤毛のショートカットの女性。
大きな方ですわ。180cmはゆうに超えていますわ。
そういい、ダナさんはワタクシをリビングへ連れて行く。
ワタクシを椅子に座らせ、皆様の名前を紹介してくださりました。
みなさんすごく似ていますわ。
これが遺伝ですの、、、。
そう言われたので、ワタクシはパダさんについて行く。
階段を登り、廊下を歩いた三個目の部屋がワタクシの部屋みたいですわ。
パダさんはすごく早口で説明してくださった。
緊張してらっしゃるのかしら。
自分の年齢など考えたこともなく、なんだか笑みというものが出てしまった。初めてだ、笑うなんて。
ワタクシは自分の顔を触る。確かに、口角が上がっていますわ。
一瞬でしたが、不器用そうなパダさんが笑ったのを見て何かが「心」に来ましたわ。これも嬉しいの一つなのでしょうか。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。