第3話

2.フロマージュ家
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2025/04/02 15:14 更新
荷物をまとめて、出発いたしましたの。

軍はワタクシが人間とのコミュニケーションに慣れさせるため、リースランドへは人間に頼っていきなさいだと申されましたね。

荷台に乗らせてもらったりしながら、頑張って向かっておりますの。

非常にめんどくさいですわね。
軍が一頭の馬くらい用意してくれればよかっただけですのに。


でも、もう着きますの。
最後の人に感謝と別れを告げ、ワタクシは歩きますの。








日が暮れる頃、ワタクシはフロマージュ家の扉をノックいたしましたの。


扉を開けたのは、ニット帽を被った16歳前後の青年だった。
No.1057
ごきげんよう。フロマージュ様でお間違いありませんでしょうか。
パダ・フロマージュ
母さーん!機械の女の子が来たよ!
、、、上がりなよ。
少し不器用そうな彼はワタクシを家に上げましたの。
彼の次に出てきたのは、彼の母親でしょうか。

赤毛のショートカットの女性。

大きな方ですわ。180cmはゆうに超えていますわ。
ダナ・スィール
初めまして。私の名前はダナ。さっき扉を開けてくれた子がパダよ。これからはよろしくね。ささ、着いてきて。他の人たちも紹介しなきゃ
そういい、ダナさんはワタクシをリビングへ連れて行く。

ワタクシを椅子に座らせ、皆様の名前を紹介してくださりました。
No.1057
機械兵No.1057ですわ。
これから、長い間お世話になりますが、よろしくお願いしますわ。
ブルー・フロマージュ
俺はブルー。こちらこそ長い間よろしくな。
パダ・フロマージュ
僕はパダ。、、、よろしくお願いします。
グラナ・フロマージュ
グラナ。よろしくお願いします。
ダナ・スィール
さっきも教えたけれども、私はダナ。よろしくお願いします。
みなさんすごく似ていますわ。
これが遺伝ですの、、、。
グラナ・フロマージュ
じゃ。私もう部屋行くから。ご飯できたら呼んで。
ダナ・スィール
私はご飯作らなきゃだから。パダ!部屋案内してあげて。1057ちゃんついて行って。
そう言われたので、ワタクシはパダさんについて行く。
階段を登り、廊下を歩いた三個目の部屋がワタクシの部屋みたいですわ。
パダ・フロマージュ
ここが君の部屋。ベットとか最低限の家具はあるから。普通に生活できると思うよ。隣が俺の部屋で、俺の隣が姉ちゃんの部屋。質問はある?
パダさんはすごく早口で説明してくださった。
緊張してらっしゃるのかしら。
No.1057
部屋については後ほど聞くこともあると思いますわ。部屋とは関係ないのですが、パダさんの年齢を聞いても?
パダ・フロマージュ
十五だよ。君は?
No.1057
んー。見た目は十七歳くらいなんでしょうけど、製造されてから数えたら、大体三十年くらいですわ。ふふ、だから三十歳?でも、生まれた瞬間から成人以上の知識を持つのでそれ以上と言えるのかしら。
自分の年齢など考えたこともなく、なんだか笑みというものが出てしまった。初めてだ、笑うなんて。
パダ・フロマージュ
まぁ、とりあえず僕よりは年上なのか。というか、どうした?そんな顔して。
No.1057
え?顔ですの?何か異常がありますの?
パダ・フロマージュ
いや、とても笑っているから何か面白いことでもあったのか?
ワタクシは自分の顔を触る。確かに、口角が上がっていますわ。
No.1057
いえ、ただ先程初めて笑ったのでそれが嬉しくて、、、、。笑ってしまいましたわ。
パダ・フロマージュ
ははっ。何その理由、面白。もう少し1057さんとはおしゃべりしたいな。
一瞬でしたが、不器用そうなパダさんが笑ったのを見て何かが「心」に来ましたわ。これも嬉しいの一つなのでしょうか。

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