第4話

3.チェス
23
2025/08/29 04:40 更新
No.1057
ワタクシのことがもっと知りたい?良いですわよ。なんでも聞いてくださいませ。
パダさんはワタクシに質問を始めた。
パダ・フロマージュ
生まれは?
No.1057
リンベバですわ。首都から近い場所ですわね。
パダ・フロマージュ
都会か?
パダさんは瞳を輝かせながらそう聞く。
No.1057
えぇ。まぁ、都会な方だと思いますわ。商店街がいくつかあって、馬車もよく走っていますし。
パダ・フロマージュ
いいな。僕は本当はチーズ農家なんて継ぎたくないんだよ。都会に行って、働きたいんだ。
No.1057
イラティさんのように?
パダ・フロマージュ
君、兄さんを知っているのか!?
パダさんは目を丸くする。お家ではどのような方だったんでしょうか。
No.1057
知っているも何も、あの方は、軍のエンジニアで若くして成功していらっしゃいますよ。ワタクシに「心」を与えてくださりましたし。
パダ・フロマージュ
へぇ。あの兄さんが、、、優秀、、、。
No.1057
お家ではどのようなお方でしたの?
パダ・フロマージュ
牛の世話もせず、朝から晩まで機械をいじっていたよ。食事は家族がいない時にしていたし、部屋から出ることはほとんどなかったんだ。あの兄さん。
 
イラティさん引きこもりだったんですね。
確かに、他のエンジニアさんと会話しているところを見たことありませんわ。コミュニケーションに問題があるのでしょうか。
パダ・フロマージュ
そんで、ある日突然、兄さん宛で軍からの手紙がきて軍のエンジニアをするため、六、七年前に家を出たよ。
No.1057
イラティさん家族との仲は良好ですの?
パダ・フロマージュ
うん。毎年、春くらいになると休みをとって帰ってくるよ。
No.1057
そうなのですね。家族との仲が良好なのは良い事ですわ。話は変わるのですが、パダさんはイラティさんのように何か特別優れてる点はありますの?
ワタクシはパダさんについてもっと詳しく知りたかった。
パダ・フロマージュ
えぇ。兄さんのように特別優れている事、、、。
パダさんは困ったような顔をしていた。
No.1057
なんでも良いですわよ。ただ新しいこと教えてもらいたいだけなので。でも無いならないでも構いませんわ。
パダさんが答える気配はなかったので、質問を変えた。
No.1057
では、好きなことなどを教えてほしいです。
パダ・フロマージュ
好きなことは、、、。まぁ、チェスとかオセロとかボードゲームかな。
No.1057
チェス!ワタクシも訓練兵時代よくやりましたわ!ワタクシ、チェスは負けたことがありませんの。
ワタクシが一人で盛り上がってしまった、ワタクシを目の前にパダさんは少々困惑してらっしゃた。
No.1057
あ!失礼しましたわ。一人で盛り上がりすぎましたね。
パダ・フロマージュ
いやいや、機械がそんなに盛り上がるとは思わなくて。それより、チェスは負けたことがないの?
No.1057
はい。けれども「心」を得る際に、知能が下げられてしまったので、今の実力はわかりませんわ。
パダ・フロマージュ
じゃ、じゃあ。僕の部屋にチェスがあるから部屋に来てくれ。
そう言われて、ワタクシの部屋のソファで話していたワタクシたちはパダさんの部屋へと行く。


パダさんのお部屋は、赤の系統で揃えられており、同じ型の色違いのニット帽がいくつかありますの。まさか、気分によって変えたりしているのでしょうか。

お部屋をチラチラ見ていたら、パダさんはクローゼットからチェスを出し、並べていらっしゃった。


並べ終わった、パダさんは椅子を用意してくださった。
パダ・フロマージュ
先行は君からで良いよ。罰ゲームは負けた方が相手の言うことをなんでも聞く。にしよう。
No.1057
罰ゲームありなのですね。これは譲れない戦いですわ。
いざ、開戦。

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