第28話

転生したら天竜人だった件
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2024/03/30 09:00 更新





レヴェリーの間、私は自室に戻ることになった。





ハルア
アレクシア様!
アレクシア
あら、帰っていたのねハルア。そんなに慌てて……何かあったの?



ハルアは乱れた息を整えて、私に問うた。




ハルア
ロシナンテが、いません
ハルア
それどころか、屋敷にだれもいません!!
アレクシア
ああ、それなら気にしなくていいわ。お使いを頼んでいただけだから
ハルア
全員に、ですか?
アレクシア
………ええ。あなたにも頼むつもりだったの
ハルア
………アレクシア様、何を
アレクシア
行ってくれるわよね?命令よ
ハルア





私はこれまで一度も、命令をしたことはなかった。






私が命令をするということは、私自身が嫌悪する天竜人のようになっていて、嫌だったから。





ハルアも、それを知っている。





でも、今命令しないで、いつするのだろうか。





ハルア
……………
アレクシア
……………




しばらく見つめ合ったのち、折れたのはハルアだった。





ハルア
仰せのままに。………アレクシア宮
アレクシア
…………ええ。じゃあ、リフトに行ってこのリストの物を買ってきて頂戴
アレクシア
船の中に入っているはずよ
ハルア
…………はい。かなりの量ですね
アレクシア
今日は疲れたから、それくらい買っちゃわないと




私今、心から笑えてる?





今浮かべているハルアの笑顔は、本当の笑顔?






この会話に、嘘はない?





私たちの手は、震えてない?





…………きっと全部、答えはNOだ。





アレクシア
ハルア、…………気をつけて
ハルア
………はい。それでは、また
アレクシア
行ってらっしゃい






しっかり、目に焼き付けないと。






きっとこれがハルアを見る、最後の機会なんだから。





アレクシア
今まで、ありがとう

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