「っ、木兎!?あかーし!?」
「な、んで?まだ帰ってなかったの?」
「羽川さん、風邪気味だったでしょう。」
「なのに、一人でこんな時間まで残って…不安だったので、待ってたんですよ」
「っ、あ、ありがとう…」
「おい、沙夜!!お前、風邪ひいてんのになんで“今日”やるんだよ!!文化祭の準備!」
「ご、ごめん。だって、
一刻も早く木兎やあかーしにドリンク渡したかったから…」
「え、」
「っ、」
「だから、先に準備を終わらせたほうがいいかなって…」
「_______馬鹿ですね、そんなの、風邪を治したらいいだけの話じゃないですか」
「っ!!あ、ほんとだ…」
「沙夜…そんなに俺たちのことを想って…!」
「ありがとうな沙夜!!愛してるぜ〜♪」
「っ、ちょ!?なにすんの木兎…くるし…」
「なにしてるんですか、早く帰りますよ。
“沙夜さん” 木兎さん」
「「…っ、え? (沙夜さん?) ……ちょ、待ってあかーし!!足速い!!」」
「「あかーし待って!!_______」」
「_________な、んで……今、“沙夜さん”って、言った________?」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。