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第1話

君に恋をした
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2024/07/21 08:50 更新
道枝「あの……俺と付き合ってもらえませんか?」

○○「……は?」

道枝「だから……付き合って…ください」

○○「あ……はい…いいですけど…」



この時、なぜ私はこんな返事をしたのか分からない。
普通に、気が動転してたんだと思う。

付き合うって何?どうすればいいんだろ…



道枝「あの、LINE交換してもらってもいい?」

○○「あ、あぁ、はい」



スマホを取り出しLINEを交換する。


それにしても、こんなカッコイイ人が
何で私みたいな陰キャに告白してきたんだ?

その日、帰宅してから道枝にLINEをした。





○○〖これは何かの罰ゲームか何かですか?〗

道枝【ごめん。そんな感じ】



ショックと同時に、やっぱりな、と言う気持ちもあった。




○○〖やっぱり。じゃぁ、3ヶ月。
3ヶ月だけ付き合って下さい。
好きにならなくていいので〗

道枝【分かった。迷惑かけてごめん】









翌日。

男子A「なぁ、みっちー、罰ゲームで○○に告って
OKされちゃったんだろ?この先どーすんの?笑」

道枝「向こうは悪くないし、とりあえず付き合ってみる」

男子B「○○もOKするなんて舞い上がっちゃったのか?
普通分かんだろ、罰ゲームかなんかって笑笑
誰がお前みたいな陰キャに告白するんだっての」

道枝「やめろよ、元々そんな事した俺らが悪い」

男子A「まぁ、一応?今はみっちーの彼女なわけだし?
今後どうなるのか楽しみにしてるわ笑笑
OKされちゃった以上、付き合ってやんないとね笑」

道枝はこの3ヶ月だけ付き合うと言う約束は、
あえて言わなかった。それを言ったら、また○○が
悪く言われる気がして嫌だった。



帰り、ふと気づくと○○と道枝だけ教室に残っていた。




道枝「あのさ、一緒に帰らない?」

○○「い、良いんですか?」

道枝「付き合ってるんだし、普通でしょ?送るよ」

○○「ありがとう……」

恥ずかしそうに少しうつむいて、顔を赤くする○○。
何となく、可愛いと思った。

○○「あの、何の罰ゲームだったんですか?」

道枝「あー…ボーリング…最下位になったやつが
○○さんに告白するって言い出して、
それで、俺が負けて」

○○「ふふっ、残念でしたね。
ごめんなさい、つい、OKなんかしちゃって」

道枝「いや、全然。俺の方がホントに失礼で…ごめん…」

○○「良いの良いの!3ヶ月だけ好きにならせて下さい。
3ヶ月終わったら別れましょ」

道枝「何で3ヶ月なの?」

○○「なんとなく笑 キリが良いから」

道枝「なにそれ笑」

○○「あ、やっと笑ってくれた」

道枝「え?」

○○「道枝くん、ずっと申し訳なさそうにしてるから。
どうせ期間限定の恋人同士なら、楽しみませんか?
それとも…やっぱり無かったことにしたいですか?」

道枝「ううん、いいよ。期間限定の恋人同士。
思いっきり楽しもうか」

○○「はい笑 じゃー、まずは…週末、
お出かけしませんか?」

道枝「デート?」

○○「そう。えーっと……動物園とか!」

道枝「良いよ。行こっか」

○○「じゃ、また時間とかLINEしますね」

道枝「あ、じゃぁ…○○!って呼び捨てにするから、
○○も、敬語やめてよ。せめて、恋人同士の間は」

○○「うん、分かった。私も…駿くんって呼んでも
いいかな?」

道枝「うん、もちろん」

そんな事を話しながら、家まで送ってもらう。
○○は家の中に入る時、道枝の方を振り返って
小さく手を振る。
そんな姿も、やっぱり可愛いと思った道枝。





次の週末。
動物園に行くため、駅前で待ち合わせをした2人。



○○「駿くん?お待たせ」

道枝「……え?○○?!」

○○「え?何でそんなに驚いてるの?笑」

道枝「だ、だって、学校とイメージ違いすぎるから…」

○○「そりゃ、校則とかあるし、
制服と私服じゃ違うしね笑
それに…駿くんも、制服も良いけど、
私服もやっぱりカッコイイね」

そう言ってニコッと笑う○○。

道枝「そ、そんな事ないよ。行こっか」

○○を直視出来なくて、照れ隠しをするように、
歩き出す。

○○「あ、ちょっと待ってよ」

後ろからパタパタっと小走りで追いかける。

道枝「ほら、行くよ」

道枝が手を出す。
○○はその手を掴むと、道枝が、ギュッと手を繋ぐ。

動物園に着き、色んな動物を見て回る。

○○「あ、ライオンがいるー可愛い💕」

○○「あ、ペンギン!見て見て、泳ぐのめっちゃ早い!!!!」

○○「駿くん!アザラシの赤ちゃんだって!可愛いね〜」

○○が動物を眺めている時、道枝は動物を見ながらも、
いつの間にか○○に目が行っていた。
○○の楽しそうな横顔があまりにもキレイで、可愛くて。


道枝「はい、紅茶でいい?」

○○「わっ、ありがとう!温かい!」

道枝「○○今日すごい楽しそうだね」

○○「うん!動物園なんて久しぶりだし、
可愛くてついテンション上がっちゃった笑
ごめんね、1人でうるさくて」

道枝「ううん、全然、可愛かった」

○○「え、やだなぁ、駿くん笑
いくら恋人のフリって言っても
お世辞言って欲しいなんて思ってないよ///」

道枝「え、あ、いや、お世辞じゃないよ」

○○「へへっ、ありがとう」

道枝(この、照れる時の顔…可愛いんだよなぁ……)

一通り、動物園を楽しんだ後。

○○「今日はありがとう。楽しかった」

道枝「あ、あのさ…良かったら、
お茶でもしに行かない?」

○○「良いの?」

道枝「だって、まだ時間早いし。
もう少しデートっぽいこと、してもいいかな?って」

○○「なるほどね笑 じゃ、行きますか」


道枝は嬉しそうに笑う。


道枝「あ、ここ。俺がよく来るお店。
俺、コーヒー好きで色んなカフェ行くの趣味なの。
その中でもここは特に好き」

○○「へぇ〜……じゃ、駿くんのオススメを
お願いします」

注文を済ませると、道枝から声を掛けた。

道枝「○○ってさ、いつも本読んでるけど、
小説ばっかり?」

○○「まさか笑 学校だから、怒られない小説
読んでるだけで、家だとマンガばっかりよ。
少年マンガも少女マンガもけっこう色々読むよ」

道枝「そうなの?!俺もマンガ読むの凄い好きなの!
ちなみに姉ちゃんいるから少女マンガとかも
全然読む…って男が少女マンガ読んでたら
引くか……」

○○「全然引かないよ笑 そんな人いくらでもいるよ。
大丈夫 笑」

道枝「ほんと?良かった。少女マンガのさー、
キュンキュンするのとか結構好きなんだよね」

○○「分かる分かる。現実じゃなかなか叶わないような
シチュエーションとかね、
つい、キュンってしたりさ」

道枝「あるよねー」

以外にも2人でマンガの話で盛り上がった。

○○「じゃ、ホントにこれで…」

道枝「家まで送るよ」

○○「……うん」

道枝「はい」


そう言ってまた、手を差し出す。
手を繋いで、家に向かう。
さっきまで盛り上がっていたのに、
帰り道は何だか静かだった。


○○の家に着く。

○○「わざわざ、家の前までありがとう。
1日、ホントに楽しかった。
初デート、いい思い出になった」

道枝「俺も楽しかった。何か、学校とは違う○○を
たくさん見れて、楽しかった」

○○「じゃ、また学校で…」


そう言いかけた時。


道枝「来週は?」

○○「え、来週?」

道枝「俺、彼女とは毎週休みの日には絶対会いたい
タイプなんだよね。だから、来週は、どこ行く?」

○○「ふふっ笑 うーん、どうしようか?駿くんは?
何したい?」

道枝「じゃ、来週は俺ん家で一緒に漫画でも見ない?」

○○「漫画鑑賞会ね、了解」


笑顔で返事をする。


ドキドキする道枝。



道枝「じゃ、また、LINEする」

○○「うん、ありがとう。
あ、駿くん、学校では無理して私に関わらなくて
良いからね。私どうせ良い印象持たれてないし。
それじゃ」


そう言うと家の中へ入って行った○○。




何で……そんな事言うんだよ。
俺のため…?罰ゲームで告白したから?



確かに、最初は印象薄かったけど、
今日1日一緒に過ごしてみたら、可愛いとこ
いっぱいあって、話しやすくて、楽しくて
もっと一緒に居たいって思ったし。

そんな寂しいこと言うなよ。




次の日の学校。
真面目な○○はまたいつも通り、
大人しく小説を読んでいた。
サラサラの長い髪も1つにまとめている。

道枝はいつもの男子に囲まれていた。



男子A「なぁ、みっちー、週末どうしてた?」

男子B「何かみっちーが女と一緒にカフェに居たの
見たって聞いたんだけど、まさか○○と
デートでもしてた?」

道枝「うん、まぁ」

男子B「マジか!なに、ホントに付き合ってんの?」

男子A「みっちー、優しすぎん?
そんなの、罰ゲームの嘘の告白でーす!
付き合えませーん!って逆にフッちゃえば
良かったのに」

道枝「別にそこまで……」

AとBがふざけて笑っている時だった。

同じクラスメイトの学級委員が○○に話しかけていた。
何を話しているのか分からなかったけど、
○○は笑顔で何だか楽しそうに話をしていた。
学級委員の男子も笑顔で、
その後2人で教室を出ていった。


………何、あれ。何話してたの?
2人でどこ行ったの?
気になる。ってか、何この感じ。
俺、今ムカついてるよな、完全に。

次の休みは、道枝の家でマンガ鑑賞会という名の、
おうちデート。

2人でコンビニでお菓子やジュースを買い込み、
道枝の家まで行く。

○○「うわぁ、ホントにたくさんマンガあるんだね。
あ、これは私気になってたけど、
まだ持ってないやつだ!」

道枝「じゃー、是非それ読んでみてよ。
絶対面白いからオススメ」

○○「そうなんだ。じゃ、これから読もうかな」

道枝はバックミュージックに音を小さめに
好きな曲を流した。

○○「駿くん、これって駿くんの好きな曲の
プレイリスト?」

道枝「ん、そうだけど?」

○○「私も好きなんだ、このグループの曲!」

道枝「え、ホントに?」

○○「ほんとほんと!見て、私のスマホのプレイリスト」

そう言って画面を見せる。

道枝「ははっ、ほんとだ!」

2人は顔を合わせて、ふふっと笑い合う。

隣に並んで、マンガを読みふけった。

道枝「寒くない?これ使って」

ブランケットを渡す。

○○「ありがとう」

大きめなブランケット。

道枝「おじゃましてもいいですか?」

○○「あはは笑 どうぞ笑」

1枚の大きなブランケットに、ふたりが一緒に入るには、
お互いがくっついてしまう。

お互いに冷静を装っていたけど、触れ合った左右の腕が、とても熱く感じた。

しばらくすると、道枝の肩にコツンと
○○の頭が当たった。
ブランケットと、触れ合う2人の体温が温かくて、
いつの間にかウトウトと眠ってしまった○○。
道枝の肩にもたれかかるように寝ていた。

道枝「○○…?」

名前を読んで顔を見てみたら、気持ち良さそうで、
そんな○○の寝顔を見ると、
何だか幸せな気持ちになった。
そして、無意識に、自分も○○の頭に少し頭を
傾けてみた。
○○のスースーと言う小さな寝息が可愛くて、頬が緩む。

道枝「可愛い……」

少しして、身体が痛くならないように、
ゆっくり寝かせ、ブランケットをかけた。

○○が起きたのは1時間後くらいだった。

○○「あれ?やだ、私寝ちゃってた!ごめん、駿くん」

道枝「全然、気にしないで。気持ち良さそうだったから、
起こす気になれなかった笑」

○○「せっかく2人で居たのに…」

道枝「おうちデートの良いところは、
そういうところじゃない?俺は嬉しかったよ。
別に何するわけじゃなくても、
そこに居てくれるだけで嬉しいって思えたから。
だから、気にしないで」

○○「駿くん……」

それから、3ヶ月経つまで、
毎週のようにデートを重ねた。
テーマパークへ行ったり、
ショッピングモールへ行ったり、何度か道枝の家で
マンガ鑑賞会をしたり、映画を見に行ったりと、
気付けば本当に濃い時間を過ごしていた。




最後のデートの日。
この日は水族館へ行った。




○○「駿くん、この3ヶ月、本当に
楽しい毎日をありがとう。私のわがままに
付き合ってくれてありがとね。
これで、恋人期間は終わりだから、
駿くんのホントに好きな人に、
好きって言えると良いね。私、本当に幸せだった。
嘘の告白だったのは残念だったけど……
3ヶ月付き合えただけで幸せ。駿くんと過した
3ヶ月は、全部私の初めてだったから、
ずっと忘れないよ。じゃ、また、
今度はクラスメイトとして会おうね」

道枝「ねぇ、でもさ、俺まだ聞いてない。
○○は、結局俺の事どう思ってたの?」

○○「……好きだったよ。大好きだった」

道枝「俺も、好きだった。大好きだった。
でも……終わりにしなきゃダメ?」

○○「え……?」

道枝「そりゃ、最初は罰ゲームから始まって、
申し訳ないからって気持ちだけで3ヶ月は責任もって
付き合うって決めた。でも、○○と居ると楽しい。
趣味も同じで、照れた顔が可愛くて、嬉しそうに
笑う顔が可愛くて、寝てる顔も可愛くて、
ほら、そんなふうに涙ポロポロ流しちゃう顔も
可愛いから、離したくなくなっちゃった……」

そう言って○○を抱き寄せた。

道枝「泣かせてごめん。泣いてる顔も可愛いけど、
泣かせるのはダメだよね。本当にごめん」

○○「こ、これは嬉し泣きだから、大丈夫」

道枝「僕と付き合ってもらえませんか?」

○○「罰ゲームですか?」

道枝「ううん、違う。本気で好きになりました。
大好きです。今度は無期限で付き合って下さい」

○○「はい、よろしくお願いします」

そう言って抱きしめあった。

恋をしていました
気づけば君でした
甘く切ない魔法に
僕はかけられた
君が好きだ 君が好きだ
その言葉が…
伝わるかな?伝えたいんだ
君じゃなきゃダメさ

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